日本においてサービス業の市場規模は年々拡大し、GDPの約7割を占める。一方でコロナ禍の外出自粛・入国制限の影響を最も大きく受けた産業であり、新たな価値提案が求められている。
本書「サービス・マーケティング」は、架空のコンサルティング会社に勤める朝垣結衣と越野源が、上司の市村リーダーと共に様々なプロジェクトに携わるストーリー仕立ての教科書だ。
著者は青山学院大学の黒岩健一郎教授と、立正大学の浦野寛子教授。読みどころについて、「架空のストーリーと理論、事例で楽しく網羅的にサービス・マーケティングを学べます」(黒岩教授)と話す。
本書内には合計13のプロジェクトが登場する。それぞれに異なる課題が設定され、架空のクライアントからの依頼内容、問題を解決するために用意された資料、その提案を後押しするための事例で構成される。
例えばプロジェクトNo.01に登場するのは、市場環境の変化により業績が下降しているカメラメーカー「イチコン」のプロジェクト。製造事業だけではない、サービス事業を新たに開発するにあたり、経営陣にいかに「サービス」の重要性を...
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