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著者インタビュー

「良いデジタル化 悪いデジタル化」閉鎖的な日本型組織が阻む変革

野口悠紀雄氏

良いデジタル化 悪いデジタル化
●著者/野口悠紀雄
●発行所/日本経済新聞出版
●価格/1760円(税込)

コロナ禍では、企業や個人の活動のオンライン化が一気に加速したと同時に、企業をはじめとするあらゆる組織における課題が顕在化している。例えば、新型コロナウイルス感染者データの収集システムが当初、各自治体が手書きしたものがFAXで送信されていたことが話題になった。

本書「良いデジタル化 悪いデジタル化」では、一橋大学名誉教授の野口悠紀雄氏が、日本のデジタル化の現状を明らかにし、“使える”仕組みへの道筋を提示する。

第1章から第4章では、コロナ禍で明確になってしまった日本のデジタル化の遅れを概観し、その原因を分析。テレワークやオンライン授業が他国に比べ普及しなかった要因は何か?なぜテレビ会議ができないのか?など、コロナ禍で多くの人が直面したであろうそれぞれの課題について、他国との比較も交えながら、現状と提言を示す。

2021年9月には、政府によるデジタル庁の設立が予定されている。大きな目的は、政府と自治体のシステムの統一と、マイナンバーカードの利用促進。国を挙げた変革が期待されている。そこで第5章では、マイナンバーカードをテーマに、個人の識別にどのようなシステムを用いるべきかを論じる。

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