企業内だけでなく、広く社会全体で、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進が必要とされています。そもそもDXとは何なのか?そしてDXの鍵となる、データ利活用のポイントとは?DXの基本となる考え方から実践方法まで、全12回の連載で解説していきます。
今回は「お支払い(決済)」に焦点を当てて、“いつでもどこでも心地よいお買い物体験”を実現するためのデータ利活用についてお話しします。
お店に行って商品を見て、接客を受け、レジ前で支払いを行う。その際にスマホで会員証を提示し、支払いもQRコード決済や電子マネー、クレジットカードのアプリで済ませる。こういった光景が当たり前になってきました。この一連の流れはスマホひとつで完結しているように見えますが、現状では別々のアプリが必要なことが多く、消費者にとって手間となっています。
データ取得の観点で見ると、決済情報は「誰が・いつ・どこで・いくら支払ったか?」は分かりますが「何を買ったか?」までは分かりません。購買情報は前述に加え「何を買ったか?」まで分かりますが、それぞれのデータは決済事業者とお店の事業者とに分かれて存在することになります。お店側は、あくまで自社の範囲内でお客さまの購買情報を得て...
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