
ソーシャルメディア・スタディーズ
●編著者/松井広志・岡本健
●発行所/北樹出版
●価格/1980円(税込)
ソーシャルメディアの普及に伴い、コミュニケーションや社会の仕組みはどのように変わってきたのだろうか。本書では、ソーシャルメディアを「インターネットやデジタル技術を用いた多対多のコミュニケーションを媒介するしくみやサービスの総称」と定義。SNSだけではない、動画配信プラットフォーム、ブログやまとめサイト、ソーシャルゲームまで、さまざまな種類のソーシャルメディアが取り上げられている。それらについて、14名の研究者が「プラットフォーム」、「カルチャー」、「政治・経済」の三部構成で論じている。
トピックとして挙げられるのは『鬼滅の刃』やBABYMETALなどのコンテンツや、日本最大級の小説投稿サイト「小説家になろう」を起点とした創作活動、またSNS発の社会運動など。非常に身近な事例から、そのコミュニケーションの仕組みがひも解かれる。
学生に向けた教科書として、愛知淑徳大学の松井広志准教授、近畿大学の岡本健准教授によってまとめられた本書。補章として、ソーシャルメディアの教育活用についても触れている。知識伝達だけではない、能動的な「アクティブラーニング」の必要性が求められるなかで迎えたコロナ禍。ソーシャルメディアをどのように...