本当に「新しい」? プレゼンスが高まるフリーメディア
電通が発表した「2020年日本の広告費」によると、マスコミ四媒体(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)広告費は2兆2536億円、ネット広告費は2兆2290億円となりました。広告戦略の主戦場がマスコミからネットに移りつつある傾向は止まらないようです。
ネット広告と聞くと、これまでのマスコミ四媒体のものとは全く異なる次世代型の広告戦略が必要だと感じるかもしれません。しかし、ネット広告のビジネスモデルは、意外と旧来と変わらない部分もあります。
私は昨年の4月からnoteという有料blogで記事の配信を行っています。月額制マガジン(いわゆるサブスクである)の宣伝のために開始当初は無料記事もおりまぜながらの発信をしていましたが、無料記事がSNS等でバズっても有料版の購読者はほとんど増えない。
無料記事を読み、SNS上で(あえて上品な表現でいうと)感想や批判を表明することを楽しむ人々――いわばフリー経済の実践者たちは、コンテンツにお金を払わないのです。一方で、課金ユーザーはSNS上で関心が集まった話題とは異なるビジネスヒントやデータに関する、地味ではあるが専門性の高い、記事に高い関心を持つという...
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