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広告の舞台裏

顧客層に寄り添う広告戦略 「earth」の全世代マーケティング

ストライプ インターナショナル

ストライプインターナショナルのファッションブランド「earth music&ecology」は、17%だった若年層におけるブランド認知度をテレビCMの出稿によって劇的に向上させ、出稿開始の翌年には前年比130%の売上を達成。そこにはどのような戦略があったのでしょうか。

「2倍上機嫌でいこう」篇

CM出稿直後に店舗に人だかり 認知度と共に売上も拡大

足立:まず、宮﨑あおいさんをテレビCMに起用した、貴社のブランド「earth music&ecology」(以下earth)についてお聞かせください。

中村:当社は約30のブランドを展開していますが、その中でも「earth」は基幹ブランドの位置づけです。誕生したのは1999年ですが、それから10年間、「earth」はファッション誌への出稿のみでプロモーションを展開していました。

ところが、10周年を迎えるにあたり認知度を調査したところ、ターゲットとなる20~30代のわずか17%しか認知されていないことが分かったのです。もっと認知度は高いのではないかと思っていたので、この結果は衝撃的でした。今のプロモーション戦略を変えなければいけない。まずは10年後もブランドが存続し続けるために、認知度を高めることが必要だと考え、2010年よりテレビCMを打つことにしました。

足立:当初から宮﨑あおいさんを一貫して起用し続けてきましたね。

中村:はい。「earth」の「女の子のナチュラルな可愛さを引き出す」というブランドコンセプトにぴったりくるのは宮﨑あおいさんしかいないと思っていました。もし宮﨑さんにご出演いただけなかったら、「earth」のテレビCMが流れることはなかったと思います。

足立:そこまで思い入れあっての起用だったのですね。たしかに宮﨑さんがブルーハーツの歌を口ずさんでいるCMを初めて見た時にはインパクトがあり、非常に印象に残っています。

中村:世の中にはCMが溢れていますし、当時の宮﨑さんはすでにいろいろな企業のCMに出演されていました。その中で消費者に「earth」を印象づけるには、「これまで見たことのない宮﨑あおいさん」を見せよう。そう考えて出てきたのが「歌う宮﨑あおいさん」でした。

足立:たいていの女優さんは歌うことは本業ではないと嫌がりますが、すごく良い感じに仕上がりましたね …

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