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広告の舞台裏

ダジャレが由来の『ふてニャン』でブランドの認知と地位を確立

Y!mobile

2年連続で格安スマホ人気ブランド1位(MMD研究所調べ)のY!mobile(以下、ワイモバイル)。数々の話題となった同社のCMはどのようにして生まれたのか。イー・スピリット代表の足立茂樹氏が、ソフトバンク コミュニケーション本部 プロモーション統括部長の和田浩史氏に話を聞きました。

「ふてネコ ガラケー回収車」篇(左上)、「冬のふてニャン缶PPAP」篇(右上)、「スカート1/3」篇(左下)、「転校生」篇(右下)

制作チームと常に課題を共有 高品質のCMを迅速に生み出す

足立:ワイモバイルさんは若年層のユーザーが多いイメージがありますが、いかがでしょう。

和田:ワイモバイルは2014年に立ち上げて、この4年間で非常に多くのお客さまにお使いいただいています。毎年、初めてスマホを持つ学生さん向けにキャンペーンを打つのでそういうイメージが強いかもしれませんが、60歳以上の方まで、幅広い年齢層の方々にお使いいただいています。

足立:立ち上げから4年で支持を得られているのですね。

和田:いえいえ、ローンチした当初は大変でした。誰もワイモバイルというブランドを知りませんでしたから、まず名前を知っていただき、どういうブランドなのかを知ってもらうためのコミュニケーションから始めました。

足立:ワイモバイルさんのCMは楽しいものが多いですが、特に気をつけていることはありますか。

和田:提供するサービスが大手キャリアとは違うこと、ワイモバイルはスマホ料金が高くて悩んでいる人向けであるということをしっかり訴求するようにしています。

足立:訴求ポイントを明確に打ち出している。中でも価格は大きな要素であるということですね。これまで面白い広告を展開されていますが、どうやって"ふてニャン"に落ち着いたのですか。

和田:ローンチから1年ぐらいでワイモバイルへの理解が高まってきたので、次のステップに移ろうということになりました。調査の結果、他社のガラパゴス携帯を使っている方々がワイモバイルに乗り換えていただいていることが分かった。そこで、そうした人たちに向けた乗り換えキャンペーンを行うことになりました。

ガラパゴス携帯からスマホに乗り換えると、料金がそれまでの倍かかります。それがワイモバイルだと通常の半額で入れる。そこを訴求する案の中にネコがいたのです。しかも「今までのスマホの料金を半分キャット!」というダジャレつきで。それで決定です。

足立:ダジャレからできた案だったのですね!

和田:もともとブランドを立ち上げた時からキャラクターをつくりたいと思っていました。継続的に広告を打ったり、広告と連動した店頭をつくる際、キャラクターがいると使い勝手が良い。そのため「半分キャット」のダジャレを見た時に、これはいけるのではないかと思ったのです …

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