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米国広告マーケティング事情

Snapchatよりも、Instagramが企業に好まれて使われる理由

松本泰輔 氏

9月号既報の通り「Z世代(10~20代)」「ミレニアル世代(20~30代)」に圧倒的人気を誇るSNSの「Instagram」と「Snapchat(2)」。相手に読まれると10秒で消えてしまう写真投稿や、24時間で消える動画機能を持つSnapchat「ストーリー」は、後に残らず気軽に投稿できるのが人気となった。

しかしライバルのInstagramが同様に24時間自動消去動画「ストーリー」を昨年8月に始めたところ、10カ月後の今年6月には毎日の利用ユーザーが2億5000万人となり、その時点でSnapchatユーザーの1億6600万人を抜いてしまった。また最近「企業はSnapchatよりInstagramを好んで使う」というデータが発表され注目が集まっている。

Snapchatの2倍 企業の投稿があったInstagram

デジタルリサーチ会社L2が7月に89ブランドを対象に行った調査によると、Snapchat「ストーリー」の投稿614回に対してInstagram「ストーリー」は1347回と実に2倍以上だった。特に7月10日の週には企業の9%がスナップチャットを使用する間、41%がInstagramを使用。

企業がInstagramを好む理由についてL2社は「ブランドのサイトへの導線となるスワイプ機能の充実、インフルエンサーとのタグづけ、エンゲージメント以上を狙って買い物に直結するライブビデオコンテンツ導入など、統合されたテクノロジーの成果」と分析する。それに対し「Snapchatは企業のオウンドコンテンツ利用に限られ、機能的にほとんど改良されていない」と述べている。

Instagramのエンゲージメントランキング
Dior、Louis Vuittonなどが上位に

(1)Dior

Diorはナタリー・ポートマンなどのスポークスパーソンへのインタビュー、ファッション・ウィークの生中継、著名人とのタグ付け、オウンドコンテンツへの導線などテクノロジーを駆使して1億6400万人のフォロワーに発信。Instagram「ストーリー」を有効活用し、エンゲージメント高得点ランキングでファッション業界トップと評価されている。

「ストーリー」ローンチ1周年となった8月1日、Instagramは1000万人以上のフォロワーを持つファッション・アカウントの「エンゲージメント高得点ランキング」を発表した ...

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