ネットやSNSの普及で衰退してしまった商品がある一方で、大きくヒットした商品もあります。何がその差を分けたのでしょうか。成功事例から考えます。
1998年に登場し、2002年をピークに衰退してしまったインスタント写真「チェキ」。復活を遂げ、現在も世界的に人気のあるチェキの裏側にはどんな戦略があったのか。スマホ時代に今なお愛されるチェキの魅力とは。
「チェキ」の飛躍の裏に活用の提案も認知向上の鍵
チェキ(instax)は、撮った写真がすぐにプリントされるインスタントカメラです。1998年に発売開始し、2002年度には販売台数が国内を中心に約100万台に到達するヒット商品となりましたが、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話の影響を受けて2004年には2002年の約10分の1まで販売が減少しました。
しかし、インターネットが発達したことにより、チェキの普及に勢いがついたのです。
2008~2009年頃、日本を含むアジア圏でチェキがテレビなどに取り上げられたことをきっかけに、インターネットを通じて話題となりました。販促も本格的に立ち上げ、認知度が高まるにつれ徐々に販売数も伸び始め、ついにはそれまで停滞していた商品企画も再開されるまでになりました。
そして、ここ数年ではSNSが発達し、高速での情報交換・共有が可能となったことで …
あと79%