世界的ヒットで大復活!富士フイルム「チェキ」の話題の軌跡を追う
ネットやSNSの普及で衰退してしまった商品がある一方で、大きくヒットした商品もあります。何がその差を分けたのでしょうか。成功事例から考えます。1998年に登場し、2002年をピークに衰退してしまったインスタント写真「チェキ」。復活を遂げ、現在も世界的に人気のあるチェキの裏側にはどんな戦略があったのか。スマホ時代に今なお愛されるチェキの魅力とは。
大手から中小まで ネット社会でブランドが信頼を得る方法
天保3年に創業したお茶屋、伊藤久右衛門は、FacebookとTwitterで商品の話題化に成功した。どのような投稿が話題になったのかポイントを解説する。
伊藤久右衛門は2012年にFacebook、Twitterの運用を開始しました。最初の1年は、ほぼ毎日投稿を行い、大きなくくりとして抹茶スイーツが好きなファンを集めていきました。
エンゲージメント率を重視しながら運用していたFacebookは、約10%のエンゲージメント率を保ちながら、Twitterは、サブカルチャー寄りの「ネタになる」呟きに専念することで、まったく無名の中小企業ながら1年で1万人以上にフォローされるアカウントとなりました。こうした土壌を背景に、FacebookとTwitterで話題になった投稿をそれぞれ紹介します。
前提として、Facebookで話題になりやすい投稿と、Twitterで話題になりやすい投稿は、かなり違います。Facebookは「画像が9割」、Twitterは「ネタが9割」です。
Facebookで話題となった「紫陽花パフェ」という季節限定パフェがあります。初めて紫陽花パフェの投稿を行った2013年当時、当社のFacebookページへのいいね数は、1万を少し超える程度でしたが、投稿へのいいね数は5400を超え、エンゲージメント率は50%超えました。「エンゲージメント率が高い」とは、すなわち「投稿がより多く拡散されること」を …