広告マーケティングの専門メディア

           

宣伝会議賞

クリエイティブとは、遊び心。面白いものをつくれるのは、欲が強い人。

コムアイ(水曜日のカンパネラ)

今年度のイメージキャラクターを務めるコムアイさん。彼女にとって、クリエイティブや言葉とは。

撮影の感想を聞かせてください。

今回は、「今までの宣伝会議賞とは、まったく違うイメージでやりましょう」というオファーをいただいたので、「これはダメ」という制限は何もありませんでした。皆さんと一緒に、新しいイメージを一からつくる気持ちで、ずいぶん自由にやらせていただきました。

最近、サイド光(編集部注:被写体の横から光が当たっている光線状態。立体感や質感を表現するのに向く)にハマっているので、今回もサイドから顔に光を当ててみました。ライブをしているときって、いろんな照明が顔に当たるんです。サイド光によって、ライブ感も演出できればと思いました。

コムアイさんにとって、クリエイティブとはなんですか?

遊び心。遊び心が溢れている人のほうが、クリエイティブは上手なんじゃないかな。賢いだけでは通用しない。これが欲しいとか、こっちのほうが綺麗とか、欲が強い人のほうが、面白いものをつくれると思います。「綺麗」に対する欲が強くなければ、良いものは生み出せないと思うんです。撮影も、いま目の前にある状態を少しずつ変えながら、より良いものを目指して調整していきますよね。

角度、照明、被写体の表情……皆がピタッとくるところを探して、少しずつ変えていく。音楽で言う、チューニングみたいなものです。それって、「もっと良くしたい!」という欲がないと、やる気すら起きません。

理由はわからないのですが、「あ、これすごく良い!」と自分が強く思ったものって、皆も良いと感じていることが多いような気がします。おそらく、誰か一人だけが良いと思っているものは、クリエイティブとしては弱くて「△」なんだと思います。選択肢がたくさんあって、皆が迷ってしまうときは、まだ良くない。

圧倒的に強いものがあると、迷わず選べてしまうんですよね。逆に、圧倒的に強いものがないときに多数決で決めるのは絶対に良くない。無難なものを選ぶのはもっとダメだと思います。

良いクリエイティブ、人の心に刺さるクリエイティブって、『ギリギリを突くもの』じゃないかと思っています。ビジュアルでも音楽でも、チューニングをしていく中で、いろいろな要素が盛り込まれすぎて、かえって凡庸なものへ向かってしまうことがある。そこに、他の要素と全然つながらない何かをあえて入れることで、思いがけずバランスがとれて面白くなることがあるんです。逆に、要素がとっ散らかってしまって、分かりにくくなることもあるんですけど …

あと57%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

宣伝会議賞 の記事一覧

第54回宣伝会議賞 作品募集開始!
アットホーム×受賞者対談-受賞コピーが生まれるまでと、その先に得たもの
今年も「大学生チーム対抗企画」の実施が決定しました!
クリエイティブとは、遊び心。面白いものをつくれるのは、欲が強い人。(この記事です)
言葉の頂点を決める、歴史ある賞その象徴となるロゴマークに言葉への敬意・憧れを込めた
「中高生部門」を新設しました!
一流のコピーライターたちは「宣伝会議賞」をどう見たのか【後編】
一流のコピーライターたちは「宣伝会議賞」をどう見たのか【前半】
宣伝会議賞、シルバー受賞者のコメント
宣伝会議賞、コピーゴールド・CMゴールド・眞木準賞の受賞コメント
宣伝会議賞グランプリ受賞者のお笑い芸人に直撃
写真で振り返る、宣伝会議賞レポート

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する