販促ツールやWEBなどの制作を依頼する際、何を基準に広告制作会社を選定したらいいのか?広告主は図りかねている。広告会社とは違い、広告制作会社は全国に数多くあり、扱うジャンルも規模もそれぞれ異なる。このコーナーでは企業の担当者が何を重視して選定しているのかを聞き、そのポイントを紹介する。


Solacis neoのパンフレット
製品が持つシンプル、最先端、スマートというイメージを的確に表現しただけではなく、ブランド全体の中でのプレミアム製品であるという位置付けまでも表現した。
ソーラーフロンティアは、2013年7月にスマホと同程度の薄さ(約6.5mm)の太陽光パネルSolacis neoを発表した。その際に配布した製品パンフレットが好評で、社内外から反響があった。製品が持つイメージを的確に表現しただけではなく、ブランド全体の中での当該商品の位置付けも表現。それが代理店や販売店にも十分に伝わり、人気商品の一つに成長している。
Solacis neoはハイエンドカスタマーを狙うプレミアム商品として、既存のパンフレットとは異なる表現方法を模索していたところ、当時の制作会社はプレミアムな存在であることを色合いやロゴなど細かな点まで気を配り、デザインを考案してくれたという。
「以前、同様の制作物を別の会社に依頼した際、当社の意図がうまく伝わらず、また先方もブランドの価値感や差別化ポイントを把握していない様子で、大幅な時間のロスとなった。この教訓により、イメージの共有を言葉だけで伝えるには限界があり、具体的な絵や類似例を用いて説明することが必要だった」と代理店営業本部の市川裕司氏は語る。制作会社を選ぶ際は、実績以外にも会社や業界全体についてどれぐらい精通しているかも選考基準の一つになった。
制作会社に求めるのは、新しい視点からの提案。先端技術を使った制作物など、制作会社の立場だからこそ気付く、よりおもしろい提案を期待しているという。
- 細かいところまで行き届いた気配り・配慮
- 企業、ブランド(商品)、業界全体に精通しているか
- 別の角度からの新しい視点
制作会社に求めること
「制作会社は重要なパートナー企業。当社や商品のことを一生懸命考えた提案を求めている。オリエンでは、できる限りクリアに情報をお伝えする工夫が一層必要だと思っている」(市川氏)。