タオルの製造工程で発生するホコリを着火剤として商品化した「今治のホコリ【着火剤】」は『日経トレンディ』の「2023地方発ヒット商品」大賞等を受賞。様々な文脈で注目されている。

創業から70年、愛媛県今治市でタオルをはじめとする繊維製品の染色加工等を行う西染工。タオルメーカーから営業権と製織周辺機器の譲渡を受けたことで、2020年に従来の繊維染色加工に加えて商品を一貫して製造することが可能な体制となった。しかし同社がタオルを製造すると、繊維染色加工業におけるクライアントの競合となってしまうため、タオル以外の商品を開発できないか検討していた。
「同時期に、コロナ禍で時間の余裕もあったことから私は趣味のキャンプに行く頻度が増えていました。焚き火をしていた際、タオルの製造工程で出るカラフルなホコリを着火剤として活用できないかと思いついたのが『今治のホコリ』を販売するきっかけでした」と商品事業部部長の福岡友也氏は話す。
製造工程で発生するホコリには、機械の漏電等による火花が引火しやすく、タオル工場の火災の原因になるため...
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