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スタートアップ企業の転機

「ひと」にフォーカスして社会ゴトへ イベント開催で業界内の信頼も醸成

バニッシュ・スタンダード

テレビ東京出身で経済番組のディレクターを務めていた筆者が、メディアで話題となっているスタートアップ企業の転機に迫ります。

DATA:バニッシュ・スタンダード
創業年 2011年3月
事業内容 店舗スタッフのDXアプリケーションサービスを企画・開発・運営
従業員数 48名(2023年11月時点)
広報体制 2名(企業広報業務の担当は1名)

「伝えるべきなのは自社の技術ではなく、“ひと”です」。IT企業の「広報の秘訣」をこう打ち明けるのは、バニッシュ・スタンダードの小野里寧晃CEOだ。

テレビ東京『カンブリア宮殿』『WBS』という経済報道番組から日本テレビ『ZIP』のような情報番組、さらに日経BPや日経クロストレンドといった専門媒体と、幅広いメディアで取り上げられている。

バニッシュ・スタンダードが手がけるのは「STAFF START」。自社ECサイトでも、店舗スタッフがオンライン接客できるというサービスだ。

アパレルの店頭で活躍するスタッフが、自慢のコーディネート画像やレビューを自社ECサイトやSNSに手軽に投稿できる。投稿が実際にどれほどの購買につながったかは、スタッフにも分かるようになっている。

“ひと”にフォーカスする利点

ほとんどのITベンチャーは「いかに自社の技術が画期的か」を広報上、強調する。だが小野里氏は「よほどすごい技術でないと、メディアの関心を引くのは難しい」と喝破する。私は独立前、テレビ東京・経済部で長らく「IT担当キャップ」だった。IT企業は他の業界と比べて番組制作上、難しい要素がいくつかある。

ひとつは、まさに小野里氏の言葉通り、視聴者は...

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