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スタートアップ企業の転機

デイブレイク、冷凍の特殊技術の社会的意義を伝える施策を

デイブレイク 木下昌之

テレビ東京出身で経済番組のディレクターを務めていた筆者が、メディアで話題となっているスタートアップ企業の転機に迫ります。

DATA:デイブレイク
創業年 2013年7月
事業内容 特殊冷凍技術を軸に「特殊冷凍機械販売」「業務用特殊冷凍食材販売」「特殊冷凍コンサルティング」の3つの事業を展開している。
従業員数 40名(2023年9月19日時点)
広報体制 1名

「最も取り上げてほしい番組」に、テレビ東京の『ガイアの夜明け』を挙げる広報はかなり多い。

1回出るのも難しい『ガイアの夜明け』だが、2年連続で2回も取材されたスタートアップがある。それが、デイブレイクだ。

BtoBが広報を強化する理由

デイブレイクは食材の味を損なうことなく急速冷凍できる業務用冷凍庫を製造・販売するBtoB企業だ。

BtoBで広報に注力している会社は多くない。「一般に知られても、売上に結びつかない」「専門的すぎて伝えにくい」ことが主な理由だろう。

だが、デイブレイクが広報を重視すべき理由を木下昌之社長はこう語る。

「スタートアップは知名度が低いので、人材が集まりにくい。だからこそ一般の人々に知ってもらわなくてはなりません。加えて、私たちはビジネス系の有名メディアを通して、経営層に知ってもらうことを重視しています」。

自社技術を時流に乗せて訴求

デイブレイクのメディア露出が飛躍的に増えたのは、創業から6年を経た2019年。きっかけは当時、展開をはじめたオフィス向けに急速冷凍フルーツを配送するサービス「HenoHeno」だった。

「HenoHeno」は流通過程で傷が付いて出荷できない、あるいは売れ残ったフルーツを仲卸から譲り受け、自社で急速冷凍。多彩な高級フルーツを1口サイズにして...

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