社史や理念、事業の意義を見直す機会となる周年をどのように迎えるか。長寿企業から学びます。

「サクラデザイン雑貨商品」には、メモパッド、マスキングテープ、エコバッグなど21種がラインナップ。
大阪の総合文具メーカー サクラクレパスは、2021年で100周年を迎えた。4年前から徐々に計画が進んだプロジェクトは、2019年に本格的にスタート。「サクラブ」という部署としてチームを作成し、4つの課で構成。周年施策の設計段階で多くの社員が関わり、自社内で一から企画を検討していった。
「今回の周年ではターゲットを社員に置いています。社員自身が自社を理解し、もっと好きになることは、商品のモノづくりや消費者へも結果的に好きが波及していくことになると考えたため、重要視しました」と広報 大塚さゆり氏は話す。
社内向けもネーミングは大切!
「サクラブ」は、社史編纂室、イベント企画を行う「ワクワク課」、記念商品の開発、プロモーション立案を行う「ひらめき課」、広報を担う「つたえる課」の4つの課で構成。部署横断で、これから社の中心で活躍していくであろう中堅社員をメインに集めた。
「サク“ラブ”とあるようにもっと自社を好きに、という想いを親しみやすいネーミングにして表現しました。つたえる課では、100周年情報誌『咲くLive』を発行し、サクラブ、周年事業の紹介や、日頃コミュニケーションを十分に取れていなかった全国の支社・事業所の社員へのインタビュー企画も実施、社員一人ひとりの会社への想いをムービーにして全社に共有し、社内の機運を高められるよう、メンバー間で工夫していきました」。

100周年情報誌『咲くLive』を全6回発行。つたえる課のメンバーが聞き手となり同社の好きなところを全国の社員にインタビュー。
ターゲット広く“伝える”
3月にオープンした特設サイトは、親世代やビジネスパーソンなど幅広いターゲットに対応するよう、なつかしさやかわいらしさだけにとどまらないデザインを意識したという。「クレパス...