社史や理念、事業の意義を見直す機会となる周年をどのように迎えるか。長寿企業から学びます。

(左)コンセプトはエンタメ企業ならではの「ワクワク感」。
(中央)「50周年記念誌」の社員アルバムでは、全社員の顔写真とともに「チャレンジしたいこと」「私の強み」「座右の銘」の3つのテーマからひとつに回答し掲載している。
(右)同社のあるあるを従業員に調査し、50音かるたの形で紹介。
バンダイナムコグループの一員として、エンタテインメント商材の中間流通を担うハピネット。2019年6月で設立50周年を迎えた。
今回設定したスローガンは「Leap into the future~幸せを届ける50年~」。今まで半世紀の歩みを振り返り、次の半世紀につなげていくことを目的に、全社一丸で取り組む周年行事を目指したという。「今回特に“全社一丸”というところにこだわりました。当社はM&Aで事業を拡大してきた背景もあり、組織としての一体感の醸成は常に課題としてありました。なるべく世代・部門を超えたコミュニケーションを促す周年行事にしたいと考えました」。経営企画室 経営企画部 広報チームの大嶋ゆきみ氏はそう振り返る。
企画に一度は関わる機会を
プロジェクトはすべて、従業員を巻き込む形で推進。全社員が一堂に会した同社最大規模の記念式典(2019年5月実施)では、企画ごとの事前準備に、適性に合わせて人を配置し、なるべくたくさんの従業員に参加してもらった。また、記念ロゴは社内公募で決定し、約2カ月間で327件と、事務局としては想定の2倍近くの応募があったという。
「社員みんなが取り組むべきもの、という位置づけになるように意識しました。とにかく、何かしらの周年プロジェクトに一度は関わってもらう。そうすることでより自分ごと化してもらえました。また周年(行事)という機会は、従業員全員で“共有できる思い出をつくる”という部分が一番大きいと思います。共有できる話題があるだけで、その後の社員間のコミュニケーションも、よりスムーズになったと感じています」。
記念誌はまるで社員年鑑!?
また、同社の50周年記念冊子も...