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米国PRのパラダイムシフト

海外で増えるコンテンツスタジオ 国内オウンドメディア活性化の今

岡本純子(コミュニケーションストラテジスト)

新聞記者、PR会社を経て活動する岡本純子氏によるグローバルトレンドのレポート。PRの現場で起きているパラダイムシフトを解説していきます。

気が付けばこの連載が始まって丸5年。これまでずっと、グローバルのPR先進事例やトレンドをご紹介してきたが、日本のPR業界にもその波を受け、新たな潮流が現れている。ということで、今回は、日本のPRのニュートレンドをけん引するスタートアップ企業の動きについて掘り下げてみたい。

「企業サイトは集客こそ本質」

日本のPR・広報は海外と比べると明らかにメディアリレーションズ偏重であることは間違いないが、オウンドメディアやソーシャルメディアを通じたダイレクトなコミュニケーションの強化の波は、業界地図を少しずつ塗り替えつつある。

企業のショーケースとして、オウンドメディアは極めて高いポテンシャルを持っているが、まだまだそれをPRに活かすのは難しいという企業も多い。そんな中で、企業のオウンドメディアの運営のコンサルティング・請負で実績を上げているのが、ティネクトという会社だ。

この会社を知るきっかけになったのは、TwitterやFacebookでシェアされるブログ記事の著者として、安達裕哉さんというコンサルタントの名前をよく見かけるようになったことだった。

なかなか面白い視点の記事で共感することも多く、検索をしていると、彼の会社がオウンドメディアのコンサルティングを手がけていることを知った。現在44歳の安達さんは12年間、デロイトのコンサルタントをしていたが、6年前に起業。家庭教師のマッチングサービスをスタートさせ、その際に集客をするための導線としてブログを書き始めた。

1年半、毎日、記事を書いた結果、最終的に150万ページビューにまで伸長。記事がSNSで拡散されるようになったのを見て、メディアを本業にしてみよう、とビジネスパーソン向けのウェブメディア「Books&Apps」を立ち上げた。

生き方や働き方のアドバイスを斬新な切り口で分析する内容の記事がメインで、安達さん本人やライターが執筆を手がけて、人気のサイトへと成長した。しかし、広告やアフィリエイトなどで稼ぐのは限界があるため、その成功体験を活かして、企業のオウンドメディアサイトの立ち上げや運営の仕事を始めた。

「企業サイトは集客こそ本質。集客のエンジンを持たなければ、弱いサービス」という安達さんたちは、その独自のオウンドメディアへの集客ノウハウで、今30社ほどの企業のサイトのコンサルおよび、コンテンツ作成を手がけている …

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