インターナルコミュニケーションを活性化させ、事業の成長を後押しする役割を担う社内報。今回は高機能ゴム・樹脂製品を製造する住友理工の社内報制作の裏側に迫ります。
住友理工『みつくみ』

自動車用部品の防振ゴムで世界シェアトップクラスの住友理工では、社内報『みつくみ』から生まれたコンテンツを事業のPRツールとして活用している。2017年5月号から全16回で連載したまんが企画「知っているようで知らない住友理工の仕事」(毎号8ページ)はコーポレートサイトでも公開し、誰でも閲覧できるようにした。IR説明会や「東京モーターショー」などの展示会でも、抜き刷りの冊子を配布している。
制作を担当した広報IR部の寺田憲司氏は「人材採用などの場面でも利用できるよう、自社サイトに掲載することを前提に制作し毎月一話ずつ公開していきました」と説明する。
同社は2013年、海外企業の大型M&Aによって急速にグローバル化と組織の拡大が進行、海外拠点は11カ国43拠点から23カ国106拠点に広がった。社内では専業化が進み、他部署やグループ会社への理解不足が課題となっていたことからまんがで事業理解を促す企画を発案。当初は主力の自動車関連部品事業のみの紹介を想定していたが、全事業部を紹介することとなり、1年4カ月にわたる連載企画となった。
編集部では取材・写真撮影、まんがのラフ制作までを担い、描画は外部に依頼している。事業部への取材では事前に関連資料を提供してもらい、ラフを作成して取材に臨んだ。「ラフイメージを準備したことで、何を紹介すべきかお互い明確になり、内容のすり合わせがしやすくなりました」 …