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社内報のつくり方

ブリヂストンのグループ報をウェブへ移行 攻めのコンテンツづくり実現

ブリヂストン

インターナルコミュニケーションを活性化させ、事業の成長を後押しする役割を担う社内報。今回はブリヂストンのウェブ版を活用したグループ報制作の裏側に迫ります。

ブリヂストン『Arrow』

ダイジェスト版(冊子)表紙

全世界で14万4000人が働くブリヂストングループが国内約3万5000人の従業員に向けて発信する「Arrow」は、ウェブがメインのグループ報だ。イントラネットの整備が行われた2015年にグループ報も冊子からウェブへ移行。隔月発行の冊子はパソコンを持たない一部の従業員に配布している。

ウェブでは冊子の内容をそのまま継承しつつ、新たにウェブ限定の記事が加わったことで情報量は格段に増えた。「読みたい、面白い」コンテンツを定期的に提供することで、「自らアクセスしたい、情報を取りに行きたい」と思わせる仕様を目指している。

「重要なのは、ニュースの裏側も共有することです。ストレート記事だけでなく背景や周辺情報を伝えることで、記事への興味を喚起し理解を深めてもらえます」とグループ報の制作を担当する広報部広報第3課長の馬場大輔氏は話す。例えば、入社式に関する話題を取り上げた際は2種類の記事を配信した。

式典を伝えるストレート記事のほか、グループ報のオリジナルキャラクター「アロー君」が入社式に潜入したレポートも発信。所属選手契約を結んでいる水泳の萩野公介選手が参加した式にマスコミも多数集まり、取材を受ける様子を写真入りで掲載している。

「ひとつのテーマを硬軟あわせ多面的に伝えることで、従業員が会社の方向性や活動を理解し、親近感を持ちやすくなる効果もある」と馬場氏は言う。オリジナルキャラクターを通して周辺情報や背景を伝える記事は読者からも好評となっており、ウェブを中心に今後も力を入れていく考えだ。

ウェブ版の最大の利点は、冊子と比べ閲覧数や読者の声を把握しやすいこと。編集部では反響を共有して知見を蓄積し、コンテンツの改善につなげている。ときには閲覧率の向上のため、掲載後に記事のタイトルを変更することもあるという。また記事にはコメント欄が設けられており、感想などが寄せられた際には関係者に返信を依頼し、従業員間のコミュニケーションを盛り上げている。

リニューアルの成果はアンケート結果にも現れており、2017年度上期は前年同期比で閲覧数が20%、訪問者数は50%増加している。

2017年7月にはウェブ版をリニューアルし、一部のコンテンツはスマートフォンでも閲覧が可能になった。今後もさらにスマホ対応を進め、アクセスの向上を図る方針だ ...

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