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社内報のつくり方

積極的な社外取材を実施 田辺三菱製薬の社内報制作のポイント

田辺三菱製薬

中期経営計画の指針を社員に落としこみ、行動を変えていくための役割を担う、田辺三菱製薬の社内報。その誌面づくりに迫ります。

田辺三菱製薬
『meet』

田辺製薬と三菱ウェルファーマが2007年10月に合併して発足した、田辺三菱製薬。社内報『meet(ミート)』は、合併と同時に創刊した。

「当初は隔月で発行していましたが、2014年7月に当時の担当者が大幅リニューアルを実施。季刊誌へと移行しました。これが社内コミュニケーションを見直す大きなきっかけとなっています」と広報部の足立尊史氏。

「隔月の形態だと指針発表や結果報告を羅列するだけの冊子になっていました。より情報を深掘りしてメッセージを発信する冊子を目指し、誌面リニューアルと同時に発行ペースを見直しました」と、その目的を話す。現在の『meet』のコンセプトは"家に持ち帰り、ゆっくり読む社内報"。各号にテーマを設け、保存したくなるよう紙質にもこだわる。

季刊への移行により、各号の企画立案や、情報の編集にも時間を割けるようになった。例えばトップや役員からのメッセージを掲載する際も、写真に動きを出したり、コメントだけでなく、抱負を"魂の一文字"として表現したりするなど、見せ方も工夫している。取材にも時間をかけられるようになり、企画内容も大きく変化した。

新たにスタートしたのが、取引先などステークホルダーに取材して市場環境や社外の声を誌面で伝えるという取り組みだ。そこから生まれたのが「外から見るMPTC」「他社へ学びにいきました」といった企画で、今や人気コーナーに。社内報を"社内の情報を社員に伝えるもの"という発想ではなく、"自分たちが第三者からどう見られ、これから何をしていくべきか"を知る、行動変革のきっかけとなる内容を心がけている。

そして、この編集方針・特集内容の変更によりイントラネットやウェブ社内報「web meet」とのすみ分けも明確になった。「イントラネットには速報記事や動画コンテンツなどを掲載。『meet』はテーマ設定にこだわり、各コーナーを一連のテーマで構成できるようになりました」。また今年は外部からの情報を取り入れるだけでなく社内での具体的な行動変革にも注目して紹介することにも注力していく ...

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