日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

広報活動のPDCAとソーシャルメディア活用

エンゲージメント率は平均10%超え、京都・老舗お茶店のFacebookページ運営に迫る

伊藤久右衛門

京都にある宇治茶の老舗「伊藤久右衛門」が運営するFacebookページが好調だ。昨年から中国語版もスタートさせるなど、グローバルでの発信にも力を入れている。「エンゲージメント率平均10%超」という高いKPIを達成してきたPDCAサイクルに迫った。

京都・宇治 伊藤久右衛門

Facebookページ
www.facebook.com/itohkyuemon/

基本情報
開設時期 2012年5月。2014年から中国語での投稿を開始。
いいね!(ファン)数
平均エンゲージメント率*
ファン数は約5万8000人(2015年6月10日時点)
平均エンゲージメント率は10.7%(6月1日~10日平均)

*エンゲージメント率…(投稿にいいね!・コメント・シェアまたはクリックをした人数)÷投稿のリーチ数
管轄する部署 WEB営業部
更新体制 WEB営業部6人でECサイトを、そのうち1人がSNSの運用を担当。FacebookもTwitterも同じ担当者が投稿している。投稿のタイミングにルールはないが、Facebookは平均1〜3回/週程度。2014年から店舗スタッフら2人が外部の翻訳家と連携して、中国語での投稿も始めた。

EC用の画像を投稿に活用

伊藤久右衛門は、江戸後期から代々茶づくりに携わってきた老舗。1952年から小売業を始め、現在は抹茶を使ったスイーツでも人気を集めている。98年のウェブサイト開設以降、2000年に楽天市場、05年にYahoo!ショッピングに出店してきた。SNSに関しては、2012年5月からFacebook、同年6月からTwitterの運用を始めた。

「ブランド力強化のような目的があったわけではなく、何かしら営業のプラスになればと願って始めました」とWEB営業部の平元絵李子氏。いまでこそ、百貨店や駅売店への出店で高い知名度を誇る同社だが、競合の多い京都でのブランド力は決して高くなかった。そこで、「会社を知ってもらうより、まずは抹茶スイーツ好きを集めよう」と、EC用にプロのカメラマンが撮影した画像データを投稿していった。

「抹茶の濃い緑色は、それだけでインパクトがある。開始直後からエンゲージメント率は10%近くありました」。その後も、桜、イチゴ、紫陽花などを材料やモチーフに使った商品をいち早く掲出して季節感を演出。広報がリリースを出すより先にSNSに新商品が登場することも珍しくない。

WEB営業部6人のうちSNSの担当は平元氏ひとりで …

あと59%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する