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成長が続く店の条件

東横イングループで行う大型プロジェクト 宿泊が社会環境配慮の一環に

東横イン

国内外で計340を超える店舗を運営するホテルチェーン・東横INN。中でも、青く光る屋上看板は街中で見かけることも多く、店舗の存在を示す象徴的なものだろう。しかし同社は今年5月、屋上看板の夜間消灯を発表。ゴミやムダを出さないホテル運営を行うため、「ZEROウェイスト宣言」を発表した。

東横インは循環型社会の実現を目指し、原則的に屋上看板を24時に一斉消灯することを決定した。同社はこれまで、震災発生等による電力需給ひっ迫時の消灯を行っていたが、本格的な節電実施に至ったのは今回が初めてとなる。

今回、循環型社会の実現に向けたホテル運営を「ZEROウェイスト宣言」と題し、年間排出量約1万トンのゴミを限りなく削減。エネルギー消費効率の高い設備の導入、古い建物の再利用などの取り組みを、東横イングループ全体で行っている。

屋上看板消灯の様子(写真右)。

地球の未来を考えた運営 社会からの信頼性を担保

東日本大震災以降の節電の動きから始まり、2030年までにはCO₂排出量40%の削減(2012年度比)を目指している同社。

担当者によると、この「ZEROウェイスト宣言」の取り組みには、同社の経営理念にある「100年続く会社を目指して」という考えが大きく関係しているという。顧客から選ばれる“続く”会社となるためには、財務面だけでなく信頼性こそが重要であり、「社会からの信頼を得る」という心得がベースにあった。

「自分ごと化」による環境対策 全社横断の委員会制度を活用

ZEROウェイスト宣言のもと行われる取り組みの特長は、全従業員がそれぞれの立場から環境配慮を考える“自分ごと化”の発想に基づいているという。これにより、各部署やグループ会社が協力し、具体的な課題解決に向けて共に動くことが活発になった。

例えば、屋上看板の消灯のような大々的な取り組みの際には、施設管理の部署と店舗の連携が必要だ。部署を横断しての取り組みになるため、思うように進まない企業も多いなかで同社は、実施に伴って生じる問題点を検討するなど、関連部署が自発的に協力。スムーズな推進が実現した。

「日本一の客室数を有する当社だからこそ、全従業員一人ひとりが環境に対して何ができるのかを自分ごととして考え、行動する必要があります。ZEROウェイスト宣言は...

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