一時は3年半待ちの超人気に「おもいのフライパン」を生んだ仕掛け人に迫る
愛知県で鋳物業を営む石川鋳造が初の消費者向け商品として開発した「おもいのフライパン」。家庭で肉をおいしく焼きたいという思いを実現し、一時は3年待ちになるほどの注文が集まった。
ヒットの仕掛け人に聞く
毎週の配信番組数は600本を超えるTVer。2022年4月には大幅なリニューアルを実施し、地上波放送のリアルタイム配信も開始。2022年10月期放送のドラマ『Silent』(フジテレビ系)はSNSでの話題化も背景に過去最高の再生回数も記録した。
シンプルに配信番組数が増えたことだと考えています。やはりテレビのコンテンツ力は圧倒的だと思います。すでに認知されているコンテンツがいつでも、どこでも見られるTVerは、放送局由来の高品質なコンテンツをたくさん載せられたことが成長の基本になっています。
テレビというメディアは、長い間エンターテインメントツールのキングオブキングでした。その価値は、基本的にテレビの画面の前で何人の人が見ているかという点にありました。
しかし、近年は生活の多様化やスマートフォンの普及もあり、テレビ以外での動画視聴が増えました。インターネットに接続できれば、いつでも、どこでも見ることができるTVerも含めて、そのような場所で番組を配信し、テレビ受像機以外での視聴を増やすことはテレビの価値をそこなうのではないかという懸念は長く持たれていました。
もちろん、テレビのリアルタイム視聴は今も価値がありますが、視聴者はもっと自分の生活様式に合わせて番組を見たい。SNSで話題化した番組をキャッチアップしたいというニーズも増えています。このような視聴者のインサイトを受けてテレビ業界側が“番組は見られてなんぼ”という文化に変わってきたことも背景です。
今、レギュラーで約600番組です。サービス開始当初が50番組くらいだったのでかなり増えたと思います。YouTubeのようなユーザージェネレイテッドなサービスを除いた、プロフェショナルが制作するコンテンツを配信しているNetflixやAmazonプライムなどのサービスでも毎週600作品も配信しているところはない。
一方で、ほかの配信サービスはアーカイブもあるので常時何千という作品がありますが、TVerは毎週消えていくので600しかないとも言えます。YouTubeをはじめ、デジタルサービスは一度何らかのコンテンツを見ると、それに近いものがレコメンドされるようになります。
TVerはそういうサービスではなくて、話題になった番組を多少の時間差があっても、ほぼ同時に見てもらうことで共通の体験を提供し、テレビの良さを伝えていきたい。昔はみんながテレビで同じ番組を見ていて、学校や職場で話題にしていました、そうした「共視聴」の世界観をTVerでも表現したいと考えています。
ダウンロード数5000万突破
2015年にサービスをローンチしたテレビ番組の配信サービス。配信番組は毎日更新され、基本的には放送後1週間視聴することができる。2022年10月時点で毎週約600番組が配信されている。コンテンツ数の増加にともない、利用者数も...