総合ショッピングモール「Qoo10」は2010年のオープン以来利用者を増やし、会員数を2200万人にまで伸ばしてきた。近年は「サンQ」、「MOVE by Qoo10」、「SHOCKING SHOPPING SHOW」といったデジタルマーケティングにも積極的だ。

- サービス名:Qoo10
DATA
業界第4位のQoo10とは
──まずはQoo10の現在の状況を教えていただけますか。
吉田:Qoo10は2010年にオープンした総合ショッピングモールです。2018年にアメリカのeBay傘下に入り、現在はeBay Japanの運営になっています。会員数は2200万人、出店者(セラー)も約21400店で総合ショッピングモール業界では第4位くらいの規模となっています。
Qoo10は「楽しさを仕掛け、喜びを届ける」をキャッチフレーズに、ただ商品を売るだけではなく、ショッピングを通じて楽しさも届けることを意識しています。Qoo10からはeBayの商品も購入できるため、取り扱い商品数は12億と発表しています。Qoo10だけに出店しているセラーに限ると、美容系が約半数、レディースファッションが20%の取引件数になります。
私たちの特徴としては購入者のほぼ8割が女性、さらに全体の7割近くが10代から30代で占められていること。対外的に説明する際も「女性に強いショッピングモール」と表現しています。女性が多くなった理由のひとつはコスメの充実です。
特に韓国コスメはQoo10オープン当初からセラーも多く、その後来た韓流ブームに乗ってさらに拡大しました。韓国系のセラーには韓国からの直販と、日本に法人を置いて販売する2種類の形があります。韓国からのセラーは日本未入荷品や、新商品を現地での発売と同時に販売することで人気になっています。

Qoo10
2010年にオープンしたECモール「Qoo10」。総合ショッピングモール業界では第4位の規模だ。会員数は2200万人、出店者は21400店。その大きな特徴のひとつは女性購入者の多さ。全体の8割が女性で、10代から30代が7割を占めており、若い女性から支持されているモールとなっている。人気を支えているのはコスメの充実。出店者も多い韓国系コスメの人気を背景に利用者を増やしている。2018年にはテレビCMの放送も開始、近年はデジタルマーケティングにも積極的に取り組んでいる。
買い物に楽しさを感じてほしい
──2018年のテレビCMをきっかけに認知度が高まった印象です。
吉田:それ以前も高い成長率を維持していました。そのきっかけになったのは年に4回開催している「メガ割」です。商品が20%オフになるイベントで、値引き分はセラーが全て負担するのではなく、Qoo10とセラーがそれぞれ10%とすることでモールとセラーの協力関係構築にもつながっています。
近年はマーケティングではインフルエンサーと組んでソーシャルメディアなどを活用したプロモーションを進めています。現在注力している施策は大きく3つ。今回お話しするサンプルマーケティング「サンQ」とファッション専門サイト「MOVE by Qoo10」、ライブショッピング「SHOCKING SHOPPING SHOW」です。
──「サンQ」の特徴と狙いについて教えてください。
ヤン:Qoo10では単に安く、便利に購入できるだけではなく、どうすれば買い物に...