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ヒットの仕掛け人に聞く

フルリニューアルしたジョイ 逆さボトルで食器洗いの手間を削減

ジョイ 逆さボトル

2021年10月にリニューアルした「ジョイ 逆さボトル」は、発売1カ月で累計630万本出荷と好スタートを切った。食器洗い中の洗剤の継ぎ足しというわずかな「手間」に着目した革新的な発想で、消費者のニーズを満たした。

    DATA

  • 商品名:「ジョイ 逆さボトル」
  • 参考小売価格:オープン価格
  • 主な販路:スーパー、ドラッグストアなど

食器洗いを効率化する逆さボトル

──今回、大ヒットシリーズのリニューアルを実施した経緯は。

昨今の共働き世帯の増加に加え、コロナ禍によって在宅時間も延びています。それにともない食器洗いの回数も増え、効率化に対するニーズが高まってきました。

消費者の行動としても「ながら洗い」をする人が増えています。「ながら洗い」とは、例えば、鍋を火にかけている間に包丁とまな板やボウルなどを洗い、次の作業に備えるような調理と並行して食器洗いをするもので、調査では9割近い人が実践していることがわかっています。こまめに洗うことになるので、食器用洗剤を何度も継ぎ足すことになり、多い人で5回近く継ぎ足しをしていることもわかっています。そこで、少しでもその作業の負担を軽減しようと考え、開発に着手しました。

──「ジョイ 逆さボトル」の特徴を教えてください。

商品や広告に文言を加えたように「メチャ楽」であることです。従来のボトルを上下逆さまにすることで洗剤がフタの近くにたまり、ボトルをつかんで押すだけで洗剤が出て、離すと止まる。これまでのキャップを開けて、手首を返して、という手間を削減しながら、液だれもせず、最後まで残さず使い切ることができます。底側にフタを持ってきたことで、残り少なくなったときにボトルをひっくり返して落ちてくるのを待たなくてもいいようになりました。こうして手間を減らし、時短にも貢献できると考えています。

商品
食器洗いをしているときに繰り返す洗剤の継ぎ足し。一見、当たり前の行動に着目し、その手間とストレスの軽減を目指した。ボトルを逆さまにすることで懸念される液だれを解消する特殊構造のフタを開発。フタが底にあるため、最後の一滴まで残さず使いやすくなっている。既存の8ラインナップに対応しており詰め替え商品の使用も可能だ。

使用シーンをオノマトペで表現

──どのようなマーケティング戦略を立て、実行されましたか。

逆さボトルは、実際に使うことでその良さを理解することができるものです。開発中の社内会議でも、ボトルを逆さまにすることで何がいいのかを説明するのに苦労した経緯もありました。そこで、発売前のチャレンジとして「これは一体何なのか」を伝えることを意識しました。最終的に使用シーンを表現した「キュッ!パッ!トン!」という...

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