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「昭和レトロ」 Z世代が魅力を感じる昔のカルチャー

長田 麻衣氏(SHIBUYA109)

1990年後半から2000年代に生まれたZ世代が購買力を持ち始める中、どうすれば彼らに響く施策を打ち出せるかと悩む企業も多いのではないだろうか。Z世代が興味を持つカルチャーとその背景について、SHIBUYA109 lab.の長田 麻衣氏に話しを聞いた。

15〜24歳、のアラウンド20のZ世代では2年ほど前から「昭和レトロ」がトレンドになっています。ノスタルジックな純喫茶の空間の中で、シュワシュワのカラフルなソーダの上にアイスを載せた「クリームソーダ」の撮影がトレンドになったり、2021年に昭和の商店街をコンセプトにしたエリアを新設した西武ゆうえんちも若者の間で話題になりました。昭和世代にはどこか懐かしいものが、彼らの中ではどこか新鮮に感じられているのかもしれません。

レトロブームは「昭和」だけに留まりません。例えば、「平成ギャル」も昨今注目されたワードの一つです。当時、女子高生の間で大ブームだったルーズソックスが令和の時代に売り上げを伸ばし、プリクラの落書きも、かつて流行した文字がたくさん書かれたものが流行りました。さらに時代をさかのぼり、日本が西洋の文化を取り入れ、古き良き和の中にも革新的なオシャレ感をプラスした「大正ロマン」を意識し、着物を着て浅草で遊ぶ若者も増加しました。

2年ほど前から80年代〜90年代を感じさせるような、レトロかわいい雰囲気が楽しまれている。昔ながらの喫茶店もトレンドとなっており、Instagramに写真を投稿するaround20も多い。

オフラインカルチャーへの憧れ

なぜこのように昔のカルチャーが注目されているのかというと、Z世代がオフラインにカルチャーを作り出せる場所がないことが背景にあります。Z世代のトレンドには、その場での記念撮影がかかせません。こうした中で求められるのが「みんなが真似できるフォーマット」かどうかです。SNSではいくらでもおしゃれなものが溢れており、それを再現することでトレンドを楽しむことができます。

「昭和レトロ」をはじめとした昔のカルチャーは、手触りが感じられ、その世界に参加していけばある程度「映える」ことが見込めます。昔のカルチャーは新鮮さと憧れ、そしてSNSで共有しやすいという点がレトロブームに繋がっていると思います。

求めているものは手触りと体験

今のZ世代は、探し、体験し、発信するまですべてがスマホで完結してしまうスマホネイティブです。また、街も商業施設の建設や駅の改良工事など大規模に再開発されている渋谷のようにきれいに均一化された世界になっています。そうした場所で日常的に生活している彼らだからこそ、なおさら、手触り感があるものを求めるのではないでしょうか。

スマホで撮影した写真をアプリを使って加工する際、「チェキ」や「写ルンです」で撮ったようなザラザラしたフィルターが流行っているのも、オフラインの手触りをデジタルでも表現したいからだと思います。

少しレトロな雰囲気が漂うカフェやグルメはInstagramに投稿する際の写真加工のテイストも、80年代を感じさせる“夕暮れナチュラル”(※SHIBUYA109 lab.命名)な雰囲気に。

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