ここ数年、スタッフの採用で苦労している企業や店舗は多いのではないだろうか。そうした中、ロボットによる無人化や自動化に期待が集まっている。配膳ロボットの導入でサービスの充実と働きやすい環境整備に取り組む、すかいらーくレストランツの笹村 啓介氏に話を聞いた。
当社では2022年度末までにガストやしゃぶ葉をはじめ、すかいらーくグループ約2000店舗に配膳ロボットを導入予定です(図1)。
グループ全体で約3000店舗を運営しており、2000店舗というのはこのうちの6割以上にあたります。
導入の狙いとしては、人とロボットの協働によるサービスの充実(顧客満足度の向上)と働きやすい環境づくり(多様な人材の活躍)を目的としたものです。
ロボットがフロアでの接客業務(料理や下げ物の運搬)を担うことで、人による接客品質やクレンリネスの向上を図ることができます。また運搬業務の負担軽減により、シニアスタッフにも優しい職場環境を実現できればと考えております。
2022年はよりDXを推進
当社が積極的にこうした取り組みを進めているのは、採用難という長期的な社会課題への迅速な対応としてITやデジタルを活用しながら、多様な人材が活躍できる環境をつくっていくことが、高品質なテーブルサービスレストランの提供につながると考えているからです。
すかいらーくグループでは、2017年にセルフレジの試験導入、2019年よりキャッシュレス決済の推進、2020年に客席にデジタルメニューブックを設置するなど、中長期にわたる成長を目指し、IT・デジタルを活用した顧客満足度の向上や従業員の働きやすい環境整備に取り組んで...