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SPORTS TEAMに学ぶ集客術

コミュニティ化する基地づくり 地域に愛され貢献するチームに

ブロンコス20 「さいたまブロンコス」

さいたま市と所沢市を中心に、埼玉県全域をホームタウンにするさいたまブロンコスは、7月にチーム名・チームカラー・ロゴを刷新し、新たなスタートを切った。3月に経営権を取得した池田純氏に、Withコロナ時代の販促戦略を聞いた。

    [DATA]

  • 運営:ブロンコス20
  • 設立:1996年
  • ホームタウン:埼玉県(メインはさいたま市、所沢市)
  • メインアリーナ:所沢市民体育館

    TEAM HISTORY

    2020年3月に経営を刷新

    2020年7月に「埼玉ブロンコス」から改名した「さいたまブロンコス」(ブロンコス20)。そのアイデンティティは、①バスケットボールへの情熱②生き抜く力③変化と挑戦、だ。その根底に流れるのは「野性の本能」としている。

    前身は、1982年に誕生したマツダオート東京の社内チーム。これが、1996年にクラブチーム化し「ME所沢ブロンコス」となった。1997年と1998年に全日本実業団バスケットボール選手権大会で優勝したほか、日本リーグでも、2002年と2003年の2回優勝している。2005年にはbjリーグ設立に参加し、チーム名も「埼玉ブロンコス」に変更。2016年にスタートしたB.LEAGUEではB3リーグに所属した。

    2020年3月7日に池田純氏が経営権を取得し、取締役にも就任して経営を刷新。クラブおよびチームの成長戦略を6年計画で立て、経営の健全化や地域に愛され地域に貢献できるチームづくりを目指している。7月1日にはチーム名、チームカラー、チームロゴを刷新。さいたま市と所沢市をダブルホームタウンとしたほか、深谷市や春日部市とも連携。他地域とも連携を進めている。

    9月には公式YouTubeチャンネルを本格始動。所属選手がバスケットボールの技術を教える「バスケットボールレッスン」を公開している。今後は地域密着型のオリジナルコンテンツを発信していく予定だ。

さいたまブロンコス(ブロンコス20)が所属するB.LEAGUE B3リーグは2020年7月、2020−21シーズンの開始を2021年1月とすることを発表した。ただ、リーグ戦が開幕したとしても、以前のようにアリーナを満員にできるのか、現状では不透明だ。代表権も持つ池田純氏は、今回の新型コロナウイルスの感染拡大によって「コロナ前と同じように人が集まる、集める時代は戻ってこないと思う」と予測する。

ターゲットはスラムダンク世代

池田氏によると、さいたまブロンコスのターゲットは「SLAM DUNK(スラムダンク)世代とその子ども世代」。つまり40代前後の大人と、その子どもたちだ。ホームタウンのさいたま市の人口構成は、生産年齢人口・流入人口がともに多く、その中心となっているのはターゲットとする「SLAM DUNK世代」。地域性にも合ったターゲット設定だ。

また、埼玉県は12歳以下を対象としたバスケットボール競技「ミニバスケットボール」の競技人口が、神奈川県・千葉県に次いで多い“ミニバス王国”でもあり、子どもの間でもバスケットボールが浸透しているという特性もある。

池田氏は「これらのターゲットに対して、バスケットボールを介して生活を豊かにできるような接点をつくることを意識しています。そうすれば、さいたまブロンコスに対する興味・関心も増えると考えています」と話す。

池田氏は、プロ野球球団「横浜DeNAベイスターズ」の初代社長としての実績を持っており、2020年3月からさいたまブロンコスの改革を進めてきた。新型コロナの影響で社会が変わったため、ベイスターズと同じような施策をすることはできないが、「マーケットが“地域”にある点は同じです」と指摘する。

池田氏がベイスターズ時代に力を入れたのは地元住民の集客だ。さいたまブロンコスでも...

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