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SPORTS TEAMに学ぶ集客術

オンライン企画を早期実施で話題化 オリジナル動画は5万回以上再生

楽天ヴィッセル神戸 「ヴィッセル神戸」

2020年元日にクラブ史上初のタイトルを獲得したヴィッセル神戸。新型コロナウイルスの影響で4カ月以上にわたりリーグ戦が中断する中、オンラインを駆使してサポーターやスポンサーに向けた施策を次々と打ち出した。

    [DATA]

  • 運営:楽天ヴィッセル神戸
  • 設立:1995年
  • ホームタウン:神戸市
  • ホームスタジアム:ノエビアスタジアム神戸
  • 昨シーズン観客動員数:36万5349人(2019年2月〜12月)
  • スポンサー・パートナー企業:133社

    TEAM HISTORY

    国際都市・神戸で市民の声を受けて誕生

    ヴィッセル神戸は1995年に神戸市で市民の声を受けて誕生したプロサッカークラブ。クラブ名は、英語の勝利「VICTORY」と船「VESSEL」を合わせた造語で、国際港湾都市神戸をイメージするとともに、“市民の夢を乗せ、勝利に挑戦し続けるクラブであること”という誓いを込めている。

    ホームタウンの神戸市は、1858年の神戸港開港以降洋風文化が浸透し1888年3月には日本最古のサッカー対抗戦といわれる「横浜カントリー&アスレチッククラブ(YC&AC)」とのインターポートポートマッチが開催された歴史がある。初練習を予定していた1995年1月17日には、阪神・淡路大震災が発生した。

    チームは1996年のジャパンフットボールリーグ準優勝を経て、翌シーズンにJリーグに加盟。2019シーズンはJ1リーグで17試合を開催し、36万5349人を動員した。近年は、元スペイン代表のアンドレス イニエスタ、ダビド ビジャ、元ドイツ代表のルーカスポドルスキなどを獲得し、話題を集めている。

    2020年の元日には、新国立競技場のこけら落としとして行われた天皇杯JFA第99回全日本サッカー選手権大会決勝で鹿島アントラーズを下し、クラブ史上初のタイトルを獲得。2020シーズンは「FUJI XEROX SUPER CUP 2020」でもPK戦の末、勝利している。

ヴィッセル神戸(楽天ヴィッセル神戸)は、神戸市をホームタウンとするプロサッカークラブ。所属するJ1リーグは2020年2月21日に開幕したものの、新型コロナの影響で同月25日に延期が決定した。当初は4月の再開を目指していたが、政府による緊急事態宣言の発令もあり、中断期間は延長。7月4日から再開された。

この4カ月以上にわたる中断期間の課題は「試合がない中で、いかにファンに楽しんでもらえるコンテンツを提供できるか」。そこで、動画配信やオンライントークショーなどウェブを活用した企画を次々と打ち出した。運営会社、楽天ヴィッセル神戸の菅井悠香氏(事業企画部 プロモーショングループ)によると、日々ミーティングを繰り返し、発案のあった企画は即実行してきた。

意識したのは話題性と新たな視点。「外出自粛で皆さんが家にいる時間が増えました。新しい生活様式の中で、どうすればポジティブに受け入れてもらえるかを考えました」と菅井氏。

7月4日には「明治安田生命J1リーグ」の再開初戦を、ホームスタジアムのノエビアスタジアム神戸で開催。2018年には、元スペイン代表のアンドレス イニエスタを獲得したことでも話題になった。

SNSで選手とサポーターが交流

3月10日にまず始めたのが、YouTubeでのオリジナル動画「いぶきで逢えたら」の配信。子どもを中心としたサポーターから募集した質問に選手が答える内容で、3月中に全4回を公開した。

ヴィッセル神戸はこれまでにも、試合前後の様子や練習風景などをSNSで配信していた。ただ、試合も全体練習も行えない中で発信できるコンテンツとして、サポーターとも交流できる“質問への回答”を企画した。特に、休校が続いていた子どもたちを意識して制作したという。

動画には各回2〜3名の選手が登場。サポーターからの質問は、事前にTwitterやInstagramのクラブ公式アカウントで募集し、動画内でそれに回答した。また、動画の最後には、選手がリフティング技などの宿題を出題。それに挑戦する様子を、ハッシュタグ「#いぶきで逢えたら」「#ibuki」のいずれかを付けて...

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