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柔軟剤ブランド、No.1へ 快進撃続ける「レノア」シリーズ

P&G「レノア」シリーズ

本来、衣類をふんわり仕上げるために使用される柔軟剤だが、近年は防臭や消臭の機能、香りづけといった新しい価値を提案する商品が増えている。2004年の発売以来、これらの新たな価値を訴求し、柔軟剤市場の拡大に寄与し続けているのが「レノア」シリーズだ。いまや柔軟剤No.1ブランドになった同製品の快進撃について、仕掛け人に聞いた。

国内消費の低迷が続いてきた中、P&Gの調べでは柔軟剤市場は2017年現在で1620億円規模。約8年でおよそ30%伸長している。その背景のひとつに、2004年の発売以降12年間、売り上げを伸ばし続ける「レノア」シリーズの存在がある。P&Gで同シリーズのブランド・マネジメントに携わる船橋謙太郎氏に、ヒットの裏側について聞いた。

P&G(プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン)
カントリー・ブランド・リーダー(レノア)
ブランド・マネジメント 船橋 謙太郎 氏

―売り上げを伸ばし続ける「レノア」シリーズについて、柔軟剤市場での立ち位置を教えてください。

当社の調べでは柔軟剤市場は2017年現在、1620億円規模のマーケットで拡大しています。なかでも「レノア」シリーズは「レノア本格消臭」「レノアハピネス」「レノアハピネス アロマジュエル」「レノア デオドラントビーズ」「レノアオードリュクス」の5つを柱として、2004年の発売以降、順調に売り上げを伸ばしてきました。

その間いくつかの転機がありましたが、2016年4月に「レノア本格消臭」の発売では、発売後2週間で柔軟剤市場の商品別金額シェアでNo.1のシェアを獲得。「レノア本格消臭」発売後、柔軟剤全体の世帯浸透率は2ポイント上昇。金額にして約25億円程度の市場規模拡大という大きな貢献を果たしました。これはレノア発売から12年間で初めて、「レノア本格消臭」が柔軟剤市場においてNo.1ブランドへと成長したタイミングでした。

特に「レノア本格消臭」は売れ行きNo.1を記録し、大変好評をいただいていますが、消臭パワーが2倍※の「レノア本格消臭スポーツ」は、香りやパッケージが少し男性的すぎると感じる女性のニーズに応えて、2017年6月に「レノア本格消臭スポーツ スプラッシュリリーの香り」というスポーツを楽しむ女性に向けて開発し新発売しました。こちらも売れ行きがよく、8月上旬時点においてもレノアシリーズのシェアはあがっています。

※スポーツは2倍のニオイの量でも同程度の消臭力

―「レノア」シリーズの快進撃は、どのような経緯で生まれたのでしょうか。

2004年に「レノアプラス」を発売したころは、柔軟剤はあくまで衣類をふんわりと仕上げるもの、というのが世間一般のとらえ方でした。

ところが、一消費者の視座に立ってみれば、汗のニオイや部屋干しの生乾きのニオイ、加齢臭などを気にする方が多くいて、実は柔軟剤の本来の機能にプラスして、衣類の防臭・消臭効果やよい香りを求めていることがわかってきました。そこで、ニオイや香りに向き合った製品開発を始めたのです。それまでの柔軟剤にはなかった「衣類を防臭する」という機能を、まずは「レノアプラス」で提案しました。

2016年には、服を着ている間中効果が続き、消臭・防臭効果についてより強力に長続きしてほしい、という消費者のニーズに応えるべく、「レノアプラス」を改良して「レノア本格消臭」を発売しました。レノアの誕生から約10年、研究を重ねて開発された「無臭化テクノロジー」により、香りでニオイをごまかすのではなく、ニオイを無臭化するという画期的な製品です ...

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