エレベーターが電子レンジに?
レンジで60秒チンしただけでおいしいピザができることを売りにした、アメリカの冷凍ピザメーカー「Totino's Pizza Rolls」のユニークな事例。アイデアは、Microwave Elevator(電子レンジエレベーター)。エレベーターを、階数表示をレンジの時間表示に、また階数ボタンを温めたい物の名前になっているデザインに改装。乗客がボタンを押すと、時間表示パネルが60秒のカウントダウンをし始め、「0」になるとドアが開き、ピザの試食ができるという仕組みになっています。単なる試食サンプリングにせず、凝った演出をひと手間を加えることで、世界中にシェアされるという事例です。
食べごろまでの2分間を優雅な気分に
この手の「何かができるまでに待つ間、これで楽しんでください」的なアプリは過去にもありましたが、これはトーン&マナーやクオリティーが秀逸だなと思ったので紹介します。ハーゲンダッツの食べごろは、冷凍庫から出して2分後。そんな食べ時を教えてくれるiOSアプリを、アメリカのハーゲンダッツがリリースしました。アプリを立ち上げてフタにかざすと、ARでバイオリニストが登場して、バッハなどのクラッシックを演奏。優雅に食べ時を待ちましょうという演出です。待ち時間というすき間がコミュニケーションのタイミングであることをプレゼンする時には、このロールモデルを紹介しましょう。
ビルボードに自分の名前入りボトルが?
「自身の名前入りコカ・コーラボトルを買える」というキャンペーンの際に実施した、イスラエルのコカ・コーラの事例です。まず街の主要ビルボードをインタラクティブビルボードに施工。ビルボードは一見ボトルだけが描かれているシンプルなデザインに見えますが、実はそのボトルラベルに自分の名前が表示されるのです! 仕組みはスマートフォンに専用アプリをダウンロードし、自分の名前を打ち込むだけ。自分がそのビルボードを通過する際に位置情報機能(GPS)が作動し、画面上のボトルラベルに名前が表示されるという仕組みです。こういう事例はイスラエル発が多いですね。さすが技術先進国イスラエル。この国から学ぶことは多いです。
ウェブサイトを屋外に再現するアトラクション
トヨタがアウトドア好きな人向けに発売した車"RAV4"のプロモーションです。アウトドア好きでアクティブな人たちは、インターネットに時間をそんなに費やさないそう。そこで同社が考えたのが、屋外にウェブサイトを作ってしまおう! というアイデア。舞台はヨハネスブルグにある1.8kmのサイクリングコース。そこに五つのゲートを作り、それぞれ「モデル」「安全性能」「インテリア」「デザイン」「試乗予約」とコンテンツを振り分けます。ゲートのデザインはパソコン上でよく見るブラウザ仕様に。またウェブ上でのクリック機能にあたるところについては、実際にある丸い木のパネルを手でタッチ。項目を選んで実際にその場で体験することもできちゃいます。アトラクション感覚で楽しそうな上にターゲットにダイレクトに向き合っているのが素敵ですね。
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