延々と続く砂漠を、女優 山本舞香さんが力強く歩くさまが印象的なテレビCM。広島県広島市に本社を置き、不動産事業を中心に展開するマリモの50周年を記念し制作された企業広告だ。設計事務所からスタートした同社は、地方都市での分譲マンション事業を中心に業容を拡大してきた。現在は市街地再開発事業、ホテル開発事業なども手がけるようになり、44の都道府県と中国など東南アジアで事業を展開している。
そんな中、50周年という節目を迎え、不動産事業だけでなくマリモという企業自体にフォーカスした企業広告を制作することとなった。
「周年を迎えるにあたり、会社が示したビジョンは、今の事業の永続を前提とせず、先の見通せない時代にあっても明るい未来を信じて挑戦し続けることでした。オリエンで電通さんにお伝えしたのは、見えない未来を、見えないままに希望を持って描いてほしい、ということ。ネガティブではない"見えない未来"をどうCMで表現するかが課題でした」と広報部の福田晶子さんは振り返る。
深川真社長からは、バラ色の未来があるように美化して描くこと、不動産事業にとどまった表現、マリモが到達すべき確固たるゴールがあるように見せることなどをNGとされた …