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心に残ったプレゼン術

熱意の伝わるプレゼンと印象的なフレーズ

中嶋淳弥(竹本油脂)



「本物の胡麻油ってなんでしょう」と向井理さんがテレビの向こうから問いかける。これは、愛知県の老舗企業である竹本油脂のごま油、マルホンブランドのテレビCM。同社がテレビCMを放映するのは、およそ10年ぶり。シンプルながらも品質へのこだわりが伝わってくる映像だ。

品質の高さから料理人の根強い支持がある竹本油脂のマルホン胡麻油。これまで食材にこだわりを持つ読者の多い料理雑誌を中心に広告を出稿してきたものの、売上に伸び悩んでいたという。主要な購買層が高齢化し、新たなプロモーション施策を模索していた。実施した消費者調査で明らかになったのが、ごま油は同じ商品を使い続ける傾向が強いこと。

つまり、消費者は現在使用しているごま油以外のブランドに興味を持たないことが考えられる。そこで、有名タレントを起用したテレビCMを中心としたプロモーションで、多くの消費者にマルホンブランドの存在を知ってもらうことを目指した。

オリエンテーションでは「マルホンのブランドコンセプトや質へのこだわりをF2層の人に伝える」ことをゴールとして提示。それに対して、複数の広告会社からコンペ形式で提案を受けた。「どの提案もマルホンブランドの品質の高さを前面に打ち出した、竹本油脂の狙いが反映された魅力的な施策だった」と営業推進グループ マネージャー 中嶋淳弥さん。その中でも特に印象に残ったのが、博報堂からの提案だったという …

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