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スマートフォンで変わる消費行動

スマホとPCで変わる、検索・来訪意図の違いを正しく捉えよ

渡辺隆広(アイレップ 取締役兼SEM総合研究所 所長)

「69%のユーザーがスマートフォンで毎日検索を行っている」(Google,2013)といった調査結果が示す通り、スマートフォンにおいても検索は最も利用される活動のひとつである。本記事では、スマホの検索行動の特徴を見ながら、マーケティングにおいてどのような点に注意すべきかについてまとめたい。

スマホ固有の検索行動とは

従来のフィーチャーフォンと同様に、スマホは常に手元にある端末であるがゆえに、それが検索行動にも反映されている。例えば、あるテクノロジー系のニュースサイトへの検索を経由して訪問した利用者の利用端末を見ると、平日昼間はPCからの閲覧者が圧倒的に多い一方、早朝の7時~9時、夕方から夜にかけての17~19時の時間帯のみ、スマホからの閲覧が大半を占める。お察しの通り、通勤・帰宅時の電車やバスなど移動中の時間を利用して訪問しているからだ。

スマホは検索利用者の現在地に関連した検索(地域情報検索)が多い傾向にあるのも特色であろう。例えば、店頭でクーポンを獲得する、近所のお店の商品価格や在庫を調べるための検索、これから向かう目的地の地図を検索するなど、地域に関連する検索はPCと比較して多い傾向にある。また、「出先」での検索であるために検索直後にお店に電話をしたり、実店舗にて購入に至ったりといった具体的な行動につながる傾向も高い。

全体的に見れば特に20代の若年層においてスマホからの検索数が急増していることは確かであるが、必ずしもPCが不要であることを示しているわけではない。例えば、旅行や高額商品など、十分な検討が必要で様々な情報参照が必要なケースにおいては、スクリーンサイズが大きなPCでの情報探索が好まれる傾向にある(図1)。

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