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スマートフォンで変わる消費行動

広告コミュニケーションは「360度」から「365日」へ。対話し続ける環境を作れるか?

清水常平(電通レイザーフィッシュ ソーシャルメディアマーケティング部 部長)

スマートフォンとソーシャルメディアの親和性の高さは、誰もが実感するところだろう。双方が一般化し、ますます生活者はいつでもどこでも情報を手に入れることができるようになった。それは、同時に企業やブランドも、生活者といつでもどこでも接触できる機会を得たということを意味する。

Facebook社は自社が提供するソーシャルメディアをマーケターに活用してもらうために、「Always On+Campaign Burst」というコンセプトを提案している(図1)。Facebookで常に生活者とつながり、それをベースにキャンペーンで関係性を強化し、ファンを増やそうという考え方だ。

携帯電話は、“ケータイ”の時代から常に生活者の身の回りにあり、すきま時間を埋める存在だった。それがスマートフォンとして進化し、そこから生活者がソーシャルメディアに接続するようになったことで、Facebook社のこのコンセプトはより強固なものになったと言えるだろう。

従来の広告コミュニケーションでは消費者の周囲、360度全方位から、さまざまなメディアを使い一方的にメッセージを提示するというアプローチが中心だった。しかし現在、スマホとソーシャルメディアが一般化しつつあることで、ようやくブランドと生活者の間の双方向のコミュニケーションが現実のものになろうとしている。

ソーシャルメディア上では、生活者もブランドからのメッセージに対するレスポンスを簡単かつ瞬時に行うことができるようになった。同時に、ブランドに直接反応を返すだけでなく、生活者同士の情報共有も、これまでのオフラインでの口コミとは比べものにならないスピードで行われている。

このように企業やブランドと生活者が常時つながっている「Always On」の環境が出現し、企業側には、365日対話し続けるコミュニケーションを前提とした戦略が必要になってきた。

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