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緊急レポート

熊本地震の対応から振り返る「災害時の自治体広報」《後編》

鶴野充茂(ビーンスター 代表取締役)

災害時の自治体広報に格差が生まれ、大きな問題となっている。前回は発災時の緊急対応において差が生まれるポイントをまとめた。今回は過去の災害経験を活かす上での注意点を考えてみたい。
<前号に続く>

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避難所に設置されたスマホ充電ステーション。携帯3社がそれぞれ提供していた。

災害対応は、継続的にアップデートしていくことが求められている。とりわけネット広報は、ユーザーの利用動向に合わせた見直しが必要だ。

熊本地震に関連するTwitter投稿は、4月14日の地震発生後1週間で約2610万件だった。これは2011年の東日本大震災直後1週間(115万件)の約23倍に上るという。調査はTwitterJapanが「地震」「避難」「救助」「津波」「原発」という言葉を含むツイート数を調べたもの。もちろん単純比較はできないが、国内ユーザー数が約6倍増(2011年3月時点で約600万人に対して現在約3500万人)であることを考慮してもTwitterの利用度が大きく高まっていると言えよう。

防災訓練でTwitter活用を

東日本大震災において災害時の情報ツールとして注目されたソーシャルメディアだが、各自治体が災害対応に取り入れる動きは鈍い。

たとえば防災訓練で、市民とともにTwitterを活用して実施したことのある自治体は、埼玉県和光市や福岡市、そして茨城県龍ケ崎市などに留まっている。自治体が市民からの情報収集ツールとしてTwitterを活用するには …

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