地響きを鳴らしながらやってきたのはピンクのマンモス。海辺に集う女性たちに向かって彼が聞いたこととは…?
テーマは「おっぱい愛」
オリエンを聞いたとき、あらためて乳がん検診の重要性を感じました。自分なりに社内外の女性にヒアリングをしてみると、「見つかると怖いから行かない」「マンモグラフィーが痛いらしい」といった声が聞こえてきたんです。どうすれば自ら検診を受けようと思ってくれるのか。そう考えた中から生まれたコンセプトが、「おっぱい愛」です。女性であれば皆、おっぱいを切るのは怖い、おっぱいに対する思いがある。その思いを映像で表現したいと考えました。
ヒアリング時に、パートナーや周りの人が「ちゃんと行け」と怒ってくれたら行くかもしれないという声もありました。後押ししてくれるキャラクターとして登場させたのが、マンモスのマンモです。イラストレーターの中島彩さんに100パターン近くマンモの顔を描いてもらい、その中から検証して選びました。マンモは検診の重要性を伝えるキャラクターとして活用していきたいと思い、ツイッターでBOTを作り、9月位にはLINEのスタンプにもなる予定です。ポスターもノリで制作。
マンモが女性たちに伝えるべきことは、たくさんありました。それを松岡修造さんのような人にストレートに言ってもらいたいと思い、FUJI ROCKのMCでもあるスマイリー原島さんに声をお願いしました。特徴のある声で、きつすぎず優しすぎず検診を薦めてくれる感じは、マンモにぴったりでした。女性たちは胸を出していてもおかしくない設定を考え、人魚に。こちらは年代別に描き分けてもらいました。
制作にあたり、北九州博物館で、マンモスについてかなり調べました。さらにハリウッドの映画会社からマンモスの足音と鳴き声を取り寄せました。
今回、制作に参加してもらった女性スタッフ6人が検診を受けたところ、2人に異常が見つかりました。「自分は大丈夫」と思っていても、決してそんなことはない。そのことを私自身も身をもって体験しました。映像の制作は終わりましたが、検診の重要性は今後も自分なりに伝えていきたいと考えています。
おっぱい愛
「ねえ、突然だけど、君は、20代?自分のオッパイは、触ってみてるか」
「えっ。おっぱい?」
「乳がんチェックだよ。やってるか?」
「いや、やってない」
「簡単なことじゃねーか!定期的に、やれよ!今はなあ、乳がん、昔よりずいぶん増えてんだよ」
「そうかもしんない。友達が、なった」
「で、君は、40代?マンモ、受けてる?」
「え?マンモ…。すみません。受けてません」
「やっぱりなあ。今すぐ、行けよ!40過ぎたら、特にな」
「…マンモって、痛いらしいし」
「何言ってんだよ!人生に、痛いことなんて、付きモンだろう!」
パオーン!!!!
「みんな、『自分だけは、かからない。』なんて、思ってるんだよ。で、検査もしない」
「ていうか、もしホントに乳がんが見つかったら、って思うと、コワイんだよ」
「なんじゃ、そりゃ!矛盾してるだろ!調べもせずに、ただ不安がってるとか、アホか!」
パオーン!!!!
「オッパイは、女の宝物だよな。でもどう考えても、持ち主の命の方が、大事だろ?。オッパイ切っても、みんなムネ張って生きてるんだよ!」
「重たいなあ」
「だから、マンモ、行けよ!行かなかったら、オレ、暴れるぞ!」
「しかし、マンモス、言い方キツイねー」
「えー?これくらい言わないと、君らは行かないだろ!?何となく先延ばししちゃうだろ!?君の命は、君一人のもんじゃないんだからな!」
「じゃあ、行って来るかー」「おお、行ってこーい!」
S:成人女性の14人に1人が乳ガンになる時代。40才過ぎたら、マンモ検査を受けましょう!
「マンモ、受けろよー!」
S:マンモ、すべし!
西村麻里(にしむら・まり)
I&S BBDO コピーライター・クリエイティブディレクター。ACC賞ゴールド、TCC新人賞、TCC審査員長賞、電通賞最優秀賞、EPIKAゴールド、one show、CLIOシルバー、D&AD インブック等、国内海外受賞多数。
- CD+C+企画:西村麻里
- PR+編集(オフライン):志自岐哲朗(WLH)
- 企画+演出:大曲康之
- I :ねこなかしま
- 編集:坂口幸司(SUBTRACT)
- MA:北川満彦(九州録音)
- NA:人魚役:中野弘子(演戯集団 ばぁくう)、青木あつこ(演戯集団 ばぁくう)、坪内陽子、野口ジュン、酒瀬川真世(パブリックチャンネル、マンモス役:スマイリー原島
- 〈協賛〉富国生命保険相互会社
スマートフォンで画像が動きだす!
無料アプリ「mue Alive!」をスマートフォンにダウンロードして、上のキービジュアルにかざすと、今回制作されたCMが再生されます(iOS4 以上を搭載したiPhone、iPad。およびAndroid 2 .2 以上を搭載したAndroidに対応)。PCで視聴される場合は、http://www.pinkribbonfestival.jp/event/movie_supply/からアクセスください。