全社を挙げたDX推進で多くの企業が各種マーケティングソリューションを導入するも、それらを成果につなげられている企業はあまり多いとは言えないのが現状だ。テクノロジー以前に、人の意識改革とスキルアップが必要…そう考えた旭化成は、Nexalが開発した「リードビジネスゲーム®」を導入。すでに社内でデジマ人材を数多く生み出すことに成功している。
“アウトプット”に独自性「リードビジネスゲーム」とは?
―旭化成がNexalの研修を導入した背景について教えてください。
石川:デジタル共創本部では、旭化成グループの全従業員に対して研究開発、製造・生産、営業・マーケティング、IT基盤など様々な領域のデジタル人材育成プログラム(オープンバッジ制度)を展開しています。そのひとつがデジタルマーケティングのコースで、eラーニングでのインプット型の教育プログラムとなっています。今年の5月からそこに加え、Nexalのアウトプット型のBtoBマーケティング実践プログラム「リードビジネスゲーム」の導入を決定しました。私自身、当社グループ内で長くマーケティングの実務を担っていた経験があり、「リードビジネスゲーム」を知った瞬間、素晴らしいプログラムだと感じ、すぐに導入を決めました。
人材育成においては知識習得のためのインプット型教育ももちろん大切ですが、マーケティングは得た知識を基にアウトプットしなければ身につかないという実感値がありました。その点「リードビジネスゲーム」は、どうすればリード獲得を最大化できるのか、といったことを考えさせられる非常に練られたプログラムで、実務につながると感じました。
―「リードビジネスゲーム」の具体的な内容や特徴について教えてください。
上島:「リードビジネスゲーム」は限られた年間予算と人員でマーケティング活動を2年間行い、営業に渡せる状態の見込み顧客(MQL)を創出する、ロールプレイング型の実践教育プログラムです。
施策内容はすべてカードになっており、BtoBビジネスでよく使われる展示会やウェビナーなど含め40種41枚で構成されています。
自身でマーケティング戦略を立て、「どのタイミングで何の施策にいくら使うのか」といった方針を決めて臨み、終了後は創出した見込み顧客の数に応じて6段階で評価されます。高い点を取ることが重要ではなく、研修を通じて「こうやって組み合せれば良かったのか!」とか「どこで打ち手を間違えたのだろう?」など発見することが学びにつながります。
―どのような方が参加されているのですか。
吉田:マーケティングの実務担当者はもちろんですが、営業活動の一環として自主的に参加する従業員も多くいます。先日は、旭化成建材基礎事業部で企画し、フィールド営業の皆さんが参加しました。営業担当者がマーケティング業務を理解する機会となり、非常にいい研修だったと感じています。
上島:営業はマーケティング知識を理論だけでなく、頭と手を動かして実践方法を学ぶロールプレイング形式のほうが受け入れやすいと思います。特にデジタル施策は、実務経験がなくてもゲームだと「感覚値」として記憶に残りますので、現場でマーケティング戦略を練るときに、とても役立ちます。また、BtoB企業の商材はリードタイムが長く、成果が出るまで1年以上かかります。マーケティング担当者の育成を考えても、まずはゲーム理論で丸一日かけて「疑似体験してみる」ことが大事です。仮にロールプレイング研修内で成果が出なくても何の問題もないですし、失敗体験は実務で活かせばよいのですから。
「組織文化」を醸成することでマーケティングも高度化していく
―導入によって、どんな変化が生まれましたか。
吉田:終了後に結果のフィードバックがあるのですが、それが参加者の満足度に大きくつながっています。
上島:実際のビジネスに展開できなければ、単に「楽しかったね」で終わります。その点、旭化成さんの場合は吉田さんが認定トレーナーとして丁寧なアドバイスや指導をされることで次につながっていますよね。
石川:従業員からは「普段の業務では見えないマーケティングの流れを、ゲームを通じて学ぶことができた」とか「行き当たりばったりの戦略ではうまくいかず、先を読む大切さを学べた」などの前向きな声が多く寄せられています。
こうした組織文化や意識の醸成は、非常に大事です。会社全体で組織風土を改革することで全体のモチベーションも上がりますし、知識やスキルを身に付けようという意識も高まります。その結果マーケティング自体が高度化していくと考えています。
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株式会社Nexal リードビジネスゲーム事務局
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