8月25日、MAD STARS(釜山国際マーケティング広告祭)の受賞結果が発表となった。2022年、「AD STARS」から新たにMarketing(マーケティング)、Advertising(広告)、Digitalcontent(デジタルコンテンツ)の頭文字をとり「MAD STARS」へと改称された本アワード。本記事では、各カテゴリのグランプリを紹介する。

01 Grand Prix of the Year 他:Leo Burnett Group Manila
これってもしかしてビッグマック?
McDonald’s Philippines「The Unbranded Menu」

63カ国2万282作品が応募された本アワード。2023年のグランプリオブザイヤーとして、甲子化学工業・北海道猿払村「SHELLMET」と、フィリピン・マクドナルド「The Unbranded Menu」の2作品が選ばれた。
「The Unbranded Menu」は、フィリピンのマクドナルドが大手ゲームインフルエンサーと協力して展開したキャンペーン。あるゲーマーがオープンワールド型のクライムアクションゲーム『グランド・セフト・オートV』にて、マクドナルドのビッグマックによく似たハンバーガーを見つけて投稿したことから始まった。
キャンペーンでは、バーチャルフードのスクリーンショットを撮影し、#ThisIsMcDonaldsのハッシュタグを付けてSNSに投稿すると、引き換えにデリバリーサービスで使える同じアイテムのクーポンがプレゼントされた。
実に350タイトル以上の世界中のゲームで、ビッグマックやチーズバーガー、フライドポテト、ナゲット、サンデーなど、あらゆるマクドナルドの定番メニューが発見された。たとえ象徴的なロゴがなくても、ユーザーはマクドナルドのアイテムを想起したのだ。
ブランドのエンゲージメントを高めると共に、デリバリーの売上も増加させた同施策。審査員であるMetaのグローバルクリエイティブ開発ディレクター・Fabio Seidl氏は、「すべてのブランドにとっての究極の目標は、カルチャーの中に居場所を見つけ、それを自分のものにすること。このキャンペーンはまさに、それを真正面から実現するアイデアです」と評価...