
戦略としての企業価値
●著者/佐藤克宏
●発行所/ダイヤモンド社
●価格/3520円(税込)
企業価値を創造するとき、いわゆる「戦略」がその基礎になるが、日本企業においては「ミッション」「ビジョン」「バリュー」といった戦略の全体構造が十分に理解されていない。その上、資本の投資について客観的かつ厳格な判断をし、自社の事業が生み出すキャッシュフローや企業価値の水準を冷徹に見ることができている経営者は多くないという。
本書『戦略としての企業価値』では戦略とファイナンスという2つの視点を同時に持つことによって、企業や事業の全体像を理解し、企業価値を創造していくために必要な思考とスキルについて説いている。
この思考とスキルが必要とされるのは、経営者にとどまらない。中堅社員や若手社員まで含み、会社規模も大企業であるかどうかなどは関係ないという。事業によって企業価値を創造していく「事業家」の思考に加え、お金の流れによって企業や事業を俯瞰して理解する「投資家」の思考をあわせ持って実践していくためのヒントを得ることができる1冊だ。
本書の第1部では、企業価値を創造する戦略を立案し実行していくための手法を解説する。経営者が企業価値を創造する経営を行うにあたって、企業価値の源泉となる「成長」(売上高の増加などによって表される事業規模の拡大)と「稼ぐ力」...
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