各世代の定義は異なる場合もあるが、Z世代は大体1995年前後から2010年頃までに生まれた世代。それに続くアルファ世代は、2010年前後から2025年までに生まれた世代を指す。その2つの世代を合わせた言葉「ザルファ(Z+アルファ)」が、2022年後半からマーケティング業界で頻繁に使われるようになった。近い将来彼らは米市場の中心となり、社会を大きく動かす存在になるといわれ、米企業は彼らの心を掴む機会を狙っている。
Z世代の可処分所得は50兆円 アルファ世代の年間世帯消費は70兆円
直近の調べでは、Z世代の年間可処分所得(世帯総収入ー税金・社会保険料)は3600億ドル※1(50兆円)、アルファ世代の年間世帯消費は5000億ドル※2(70兆円)と膨大な消費力を持つといわれている。
この“ザルファ世代”というキーワードは「10~20代向けアクセサリーチェーン店Claire’sのCMOクリスティン・パトリック氏が提唱し広めた」とニューヨーク・タイムズ紙が報じている。
同社のアクセサリーは最低1ドルからと手頃な価格設定で、ザルファ世代が中心的顧客となっている。2022年末、同社はオンラインゲームRoblox内に、ユーザー同士が遊んだり買い物ができるコミュニティ「ShimmerVille」をつくり、公開した。パトリック氏は「フィジカル(店舗)とデジタル(オンライン)両面の“Phygital”(フィジタル)経験を顧客に提供します」とプレスで発表した。
さらに同社はTikTokクリエイターとして4人のインターンを雇い、ザルファ世代をターゲットに動画を投稿させている。「大学生をClaire’sのブランド大使としてエンゲージさせることは、特にTikTokにおいて重要なことだと認識しています」と同氏はNYタイムズ紙に語っている。
(1)Claire’s
マイクロからメガ・インフルエンサーまで ホリスターが用途別に起用
ザルファ世...