QUESTION:
Q.当社にはブランドカラーがあります。著作権などで保護できますか。
ANSWER:
POINT 1
ブランドカラー
フランスの婦人靴ブランドChristian Louboutinは、赤いソールの靴で有名です。同社は、赤いソールの婦人靴を製造していた他の事業者に対して、製造や販売の差止、損害賠償等を請求しましたが、東京地裁は、Louboutinの請求を棄却しました(東京地判令和4年3月11日)。
ブランドには、名称、ロゴ、キャッチコピーなど様々な要素がありますが、色も重要です。HERMES、Tiffanyなどは、色にブランド名を付していますし、メガバンク3行、SNS(Twitter、Facebook、LINE)などのロゴにも主たる色があります。今回は、上記の事案を契機に、色の保護について考えます。
色にまつわる権利には、著作権のほか、商標権、不正競争防止法などがあります。意匠権(デザインを保護する権利)もありますが、特許庁が意匠の類否を判断する際に、色はあまり考慮されません。このため、モノクロで登録される意匠が多いのが実情です。
POINT 2
色のみの保護
人間は100万色以上を識別可能なようですし、「色名大辞典」には、2130色が記載されているようです。ただ、我々がブランドカラーとして認識できる色は、そこまで多くはないように思えます。また、法的には、ある企業に...
あと60%