広告マーケティングの専門メディア

           

宣伝担当者が知っておきたい 著作権なんでもQ&A

NFTを無償提供するキャンペーン 権利処理のポイントは?

岡本健太郎氏(骨董通り法律事務所)

    QUESTION:

    Q.キャンペーンの一環として、商品の購入者にNFTを無償提供する予定です。利用するコンテンツの著作権者から、どこまで承諾を得ておく必要がありますか?

ANSWER:

POINT 1
NFT

2021年、NFTは、流行語大賞にノミネートされるほど話題となりました。NFTは、ブロックチェーン技術を利用した、「偽造が困難な保有証明書付のデジタルデータ」など説明されます。NFT市場の今後には様々な見方がありますが、日本向けの新サービスも続々と予定されているなど、さらなる市場拡大も期待されます。

現状、イベントへの参加権や限定グッズ付のNFTもあります。今後、ブロックチェーン技術などの発展、手数料(Gas代などと呼ばれます)その他の負担の軽減などがさらに進むことにより、逆に、商品やサービス、イベント参加などの特典として、NFTが提供される事例も増えるように思っています。

第33回では、NFTの権利関係を取り上げましたが、今回は、NFTを無償提供するキャンペーンを想定しつつ、その際の権利処理について考えます。

POINT 2
著作権

多くのNFTは、写真、イラスト、動画などのコンテンツと紐付けられます。こうしたコンテンツは、創作性があれば、著作物となり得ます。NFTの発行には、通常、コンテンツの複製(コピー)、公衆送信(ネット配信)等が伴いますので、無許諾での又は許諾の範囲を超えたNFTの発行は...

あと60%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

宣伝担当者が知っておきたい 著作権なんでもQ&A の記事一覧

NFTを無償提供するキャンペーン 権利処理のポイントは?(この記事です)
キャッチコピーは著作物になりますか?
著作権と商標権の両面から、ハッシュタグについて考える
イベントでの作品展示
サウンドロゴとその権利
「ファスト動画」の事例で考える、著作権侵害と賠償額
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する