マーケティング領域のDXにおいて、チャネルや配信面のデジタル化は進んできた。それでは、そのクリエイティブづくりについては、どのような変革が可能なのだろうか。企業のブランディング・マーケティング担当を経て、2021年3月にリチカへ参画したCMOの田岡凌氏に話を聞いた。
テックで制作フローを自動化してメッセージづくりに注力する
DXというと、企業活動の主軸をオフラインからオンラインに、アナログからデジタルに変えていくことだけのように捉えられがちですが、大切なのは、デジタルを活用して「運用型の発想で考えること」だと考えています。広告だけでなく、マーケティング戦略のあらゆる工程…企画や制作、分析、改善、全てのフローを「運用型」にしていく。リサーチを重ねてひとつの仮説を極限まで磨きあげてから実行するというより、様々な仮説を立てて、それらを同時に実行しPDCAを高速で回しながら、より高い成果を出すスタイルへと変化しつつあります。
すでにこうした「運用型」フローの切り替えは、マーケティング領域でも浸透し始めていますが、遅れをとっているのが、クリエイティブの領域です。
クリエイティブが、顧客とのコミュニケーションにおいて重要な役割を果たすことは、誰しもが...
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