世界中の広告専門メディアから選ばれた200人以上のジャーナリストにより審査されるユニークな広告賞「Epica Awards」。2019年の受賞作品が発表されている。ここではグランプリに選ばれた受賞作品をピックアップして紹介する。
01 フィルム部門:antoni garage, GERMANY
自動車の未来を変えた歴史的旅行を描く
Daimler AG「Mercedes-Benz - Bertha Benz」
Scholz & Friends「The Tampon Book」や、Deutsche Bahn(German Rail)「No need to fly - Around the world in Germany」など7作品がグランプリを受賞したEpica Awards 2019。同賞は、長年にわたり広告業界を観察してきたジャーナリストらが客観的な立場から審査を行う唯一の広告賞であり、公平性を尊重している点が大きな特徴となっている。
今回のグランプリ作品は、社会的なテーマを持った作品が多く入賞している。フィルム部門でグランプリを受賞したDaimler AGの「Mercedes-Benz - Bertha Benz」も、そのひとつと言える。
この作品は、世界で初めて実用的なガソリン自動車を発明したKarl Benz(カール・ベンツ)の妻、Bertha Benz(ベルタ・ベンツ)に焦点を当てた短編映像。副題「The Journey That Changed Everything」のとおり、ベルタによる、自動車の歴史、そして人々の生活を変えた旅を描く。
旅の舞台は1888年。「車」という言葉はまだ存在しておらず、人々は馬車を引くための馬に頼っていた時代。カールが最初の自動車をつくりあげた頃だった …