広告マーケティングの専門メディア

ワールド・レポート

カンヌ・ライオンズ2019 稀代のセンスが光る5作品

世界最大級の広告の祭典「カンヌ・ライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」が6月に開催となった。前号に引き続き同広告賞を扱う今号では、日本勢の注目作品と、グランプリを獲得したクリエイティブを紹介する。

01 クリエイティブ・データ部門:FCB/SIX, Toronto
ヘイトスピーチをポジティブな解釈へと変換

Black & Abroad「Go back to Africa」


電通の佐々木康晴氏が審査委員長を務めたクリエイティブ・データ部門。部門最高賞のグランプリに選出されたのは、カナダの黒人系の旅行者のためのコミュニティ、Black & Abroadによるキャンペーン「Go back to Africa」。アフリカ全体の観光施策として行われた。

着目したのは、人種主義的かつ差別的なフレーズである「Go back to Africa」。この人種主義的なフレーズの歴史は長く複雑で、残念なことにいまだにオンライン上に限らず広く使われている。ソーシャル・リスニングのプラットフォームを提供する米・NetBase社によれば、オンライン上でこのフレーズは月に4500回以上も使われているのだという。

この問題に目を向けてもらうため、同フレーズが使われたツイートがTwitter上に投稿されると、AIが自動でテキストを"墨消し"し、代わりにすべてのアフリカの国々が有する多様性や美しさを魅せるイメージと言葉へと再構成。ネガティブで軽蔑的な文脈に対し、ポジティブで元気づける解釈を与えるという仕掛けだ。

公式サイト上で、Black & Abroadの共同設立者のEric Martin氏は、「キャンペーンの目的のひとつは、差別的な意図で『Go back to Africa』というフレーズを用いる者から効果的に、その露骨な暴力をはぎ取ることだ」とコメントした …

あと67%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

ワールド・レポート の記事一覧

カンヌ・ライオンズ2019 稀代のセンスが光る5作品(この記事です)
カンヌ・ライオンズ2019 群馬、福島が世界の舞台に
世界で最も審査が厳しい!? D&AD、日本勢の受賞作品ほか
The One Show 2019 最高峰のクリエイティブに触れる
アドフェスト2019 未来を変えるクリエイティブなアイデア

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する