広告マーケティングの専門メディア

           

広告ビジネスを変える!? ベンチャー企業の挑戦

フィヨルド創業者に聞く、体験が競争軸になる時代にデザインにできること

オロフ・シューバースン氏(フィヨルド東京)

体験のデリバリーまで見据えたビジネスデザイン

2019年11月11日、アクセンチュア インタラクティブは「Fjord Tokyo(フィヨルド東京)」を開設した。フィヨルドは2001年に英・ロンドンで創業されたデザインスタジオで、2013年にアクセンチュア インタラクティブのグループに入っている。創業の地であるロンドンを皮切りに現在は、世界33の地域にスタジオを構え、1200名以上のデザイナーを擁する。

フィヨルドにとってフィヨルド東京は、日本国内初の拠点だ。日本でのスタジオ開設に際して来日した、フィヨルド共同創業者兼代表のオロフ・シューバースン氏に話を聞いた。

──フィヨルドは、デザインスタジオとしてどのような価値を提供しているのでしょうか。

フィヨルドが提供する価値とは、デザインの力を用いて業界構造を再定義すること。具体的には①「Brand & Experience Strategy」②「Design & Creation」③「Brand Experience Delivery」の3つのプロセスを通じて、企業におけるイノベーションの実現を支援している。

①「Brand & Experience Strategy」とは企業体質を変える戦略立案の支援で、企業が部門を超えて目指すべき"北極星"を見つけ出すことを示している。ブランドの本質的価値や社会における存在意義を紐解き、さらに生活者視点と掛け合わせ、事業・サービス・製品・組織のピボットを図っていく。

①が定まったら、②「Design & Creation」、つまりはサービス・製品のデザインに取り掛かる。ここで重要なのは、機能をつくるのではなく、生活者にとって魅力的な体験をつくり出すことにある。

最後のステップが、③「Brand Experience Delivery」。ここではデジタル・フィジカルを横断した製品・サービスを具現化することで、ブランド価値に基づいたコミュニケーションを展開し、実際に一連の体験を生活者に届けるまでを支援する。ここでは、①で定めたブランドのコアが生活者とのすべての接点で一貫して体現されているかが重要になる …

あと65%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

広告ビジネスを変える!? ベンチャー企業の挑戦 の記事一覧

フィヨルド創業者に聞く、体験が競争軸になる時代にデザインにできること(この記事です)
個人の意思で使うデジタルクローンが拓く未来─オルツ
個人の意思でデータを管理・提供できる社会を
「教師なし」学習に着目、マーケティングにおけるAI活用の可能性
物語を軸に魅力的な日本のモノを動画で紹介
拡大するアプリ広告市場の健全な発展を目指す、ドイツ発Appliftの戦略
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する