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広告ビジネスを変える!? ベンチャー企業の挑戦

拡大するアプリ広告市場の健全な発展を目指す、ドイツ発Appliftの戦略

井料武志氏(Applift)

ドイツ・ベルリン発アプリマーケティングを支援

「スマートフォンにインストールされているアプリの数は平均で36。それに対して1日に使用されているアプリの数は4つほど。またインストール後、使用されないアプリは平均で25%。インストール後にすぐに消されてしまうアプリも平均で23%というデータがある」と話すのは、2019年6月にAppliftの日本事業の責任者としてヴァイスプレジデントに就任した井料武志氏だ。

このような状態を改善すべく、「新規アプリのインストール獲得からCRMまで」一気通貫で消費者にアプローチできるフルファネル型のマーケティングプラットフォームを提供しているのがドイツ発のAppliftだ。

同社は2012年にドイツのベルリンで創業したモバイルアドテックカンパニー。モバイルアプリを対象にインストール獲得支援から、リエンジゲーメント、プログラマティック広告の配信、リワードなどフルファネルでのマーケティング支援を行っている。設立当初は20名程度だったという従業員数も、創業後2年で100名規模にまで拡大。現在はベルリンの他、サンフランシスコ、ソウルなど全世界に10カ所の拠点を構えている。日本には2015年にオフィスを設立した。

現在のところ、同社がターゲットにしている市場はヨーロッパとアメリカがメインだが、最近は南米が急成長しており、ブラジルに加えてアルゼンチンにも進出した。日本はそれに次ぐ4番目の規模の市場だという。

2015年に日本に進出してからの国内の主要クライアントは、売上構成比ではライフスタイル系(EC、音楽のインストールアプリなど)が約7割を占め、残りの3割がゲーム系となっている。今後、Appliftとしては進出から4年が経った日本市場に対し、さらに本腰を入れる予定であるという。

経済成長の観点で言うと、欧米からすれば日本は中国やインドよりも投資に対するリターンが少ない市場であると見る、テクノロジー企業も多い。それにも関わらず日本に注力する理由について、井料氏は「本社では短期的な利益だけでなく、5年、10年先の中長期のマーケットを見据えている。日本は持続的に成長していくマーケットであること。また金銭面、法律の部分など、ビジネスパートナーとして信頼を置いている」と説明する …

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