次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する本連載。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのだろうか。今回はサントリースピリッツ RTD・LS 事業部 事業開発部で活躍する永尾真紀さんに話を聞いた。

サントリースピリッツ
RTD・LS事業部 事業開発部
永尾真紀(ながお・まき)さん 28歳
2014年早稲田大学法学部卒業後、サントリースピリッツに入社。リキュール・スピリッツカテゴリーの売上推進・サポート部署を経てマーケティング部署に配属。現在は『こだわり酒場のレモンサワー』ブランドのブランドマネージャー。
消費者の気持ちに寄り添いたい 飲み屋街から生まれた商品
永尾さんは、アルコールから清涼飲料まで展開するサントリーホールディングスに入社。ウイスキーやリキュール、スピリッツを扱うサントリースピリッツに配属された。大学時代にカフェバーでアルバイトをしていた永尾さんは、友人や恋人、会社の同僚など、様々な人たちとのコミュニケーションの中心にある、お酒の魅力を感じるように。「お酒を飲みに来る人たちにはみなストーリーがある」と感じ、お酒を“つくる側”に回ってみたいと思い、同社のマーケティングを志望したという。
入社1年目は複数のブランドを統合的に見ていたが、2年目からはひとつのブランドを担当する部署に異動し、国産リキュールの新商品開発に携わることに。コンセプト開発から製造まで1年間かけたにもかかわらず、日の目を見ずに没になることもあり、商品開発の難しさに直面した。
そんななか、「こだわり酒場のレモンサワーの素」は永尾さんが入社3年目の2017年から開発を始め、2018年に発売した商品。市場動向や顧客の声からわかった「レモンサワーがよく飲まれるようになっていること」、「炭酸水の市場が高まっていること」から開発に至った。加えて、家路を急ぎながらも、飲み屋街を通るときに後ろ髪を引かれている40~50代男性を実際に多く見かけたことから、ブランドコンセプトを「飲食店で飲みたいけれど事情があって飲めない40代~50代男性が、家で飲めるレモンサワー」として開発に取り組んだ …